2021.08.02 Aug
更新日時:2021.08.14 Sat
太陽光発電投資ファンドのメリットを太陽光投資家が解説

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少しでも資産を増やすために太陽光発電投資にいざ取り組みたいと思っても、多額の資金が必要となり、多くの方は融資を受けて取り組むことになります。
以前は太陽光発電事業であれば比較的容易に受けられた融資も、2021年現在では、太陽光発電に対しての融資が受けにくくなっている印象です。
また、仮に融資が受けられるとしても、なかなか利益を出しにくい利回りまで低下してしまっているため、融資を受けてまで・・・と躊躇してしまいます。
SDGs・ESG投資など環境への配慮が世界の潮流となってきていて、せっかく環境投資ニーズが高まっているのに、良い投資先が減っているのが残念でなりません。
そんな状況ではありますが、環境投資に興味があって、投資先がわからないといった方にお勧めしたいのが、少額でリスクが低く、再生可能エネルギーに投資できる太陽光発電投資ファンドになります。
今回は、投資家目線で、太陽光ファンドについての各社の情報をまとめていきたいと思います。
1.太陽光発電ファンドのメリット
太陽光ファンドは投資家の皆様から資金を集め、その資金を使って太陽光発電所を整備し、お金を集めた事業者が売電事業を行うものになります。当然のことながら、ファンド事業で収益が発生すれば、出資額に応じた分配金が受け取れる仕組みになっています。
株式のファンド・投資信託などの場合は、ファンドの目的の方向性に沿った株式への分散投資が行われ、配当金や値上がり額に応じた利益が得られるものですが、太陽光ファンドは、集めた資金を太陽光発電所整備・運用を信託し資産運用してもらうものになります。
通常、太陽光発電所を個人事業として行う場合、様々な手間や経費がかかりますが、太陽光ファンドであれば全てお任せして、あとはお金が振り込まれるのを待つだけの安全で簡単な投資です。
高額な資金・土地のリスク・災害のリスクなど、個人で取り組むと色々と考えなければならないものを一括して運用してくれるので、環境や再生可能エネルギーに興味がある方にとって、ローリスクで比較的高い利回りで、かつ手軽に始められるという大きなメリットがあります。
関連記事:【少額投資OK】太陽光発電ファンドの投資利回りは?
2.太陽光発電ファンドの仕組み
太陽光ファンドはシンプルに説明すると、企業が太陽光発電所を整備する費用をファンドとして小口化し、投資家から企業がお金を集め運用するスキームです。
世の中には様々なファンドがありますが、太陽光ファンドは、主にFIT(固定価格買買取)制度を利用しているので、世の中に数多あるファンドの中でもかなり安全性の高いものになります。
ただし、FIT制度も過渡期に入り高圧は入札制度に移行していて、2020年は10〜11円程度での入札結果となっています。
電気の需要は、人口が多い地域であれば減りにくく、それによって安定した発電収入が見込めるため、一定のリターンが見込めます。
権利が小口化され投資家が投資したお金は、大きな発電所の一部のを担い、得られた利益の相応分が還元されることになります。そこでの不確定要素としては、多くは地方都市にあるため、出力抑制の影響を受けることでしょうか。
たまに、大規模な災害や盗難などもありますが、そこは保険でカバーされるため基本は心配はないものとなっています(地震は除く)。
デメリットとしては、手間や初期コストが削減される分、利回りが低いことです。
太陽光発電投資は、国が電力買取を保証しているため、他の不動産投資などと比較するとリスクが少ない投資です。
利回りを重視したい場合はスマエネで太陽光投資の物件を探してみることをオススメします。
関連記事:太陽光発電ファンドとは?仕組みや利回り、太陽光投資との違いを一挙解説
画像引用:太陽光ファンド、時価総額1000億円 ESGマネーも流入
3.太陽光ファンドの2つの分類
太陽光ファンドは一般的に大きく2つの分類になります。
- 太陽光ファンドに小口投資
- 株価に連動した上場インフラファンド
それぞれ整理していきます。
(1)太陽光ファンドに小口投資
太陽光ファンドはインターネット検索すると、複数社ヒットして表示されます。
一例として、
- メガ発ファンド(募集終了)
- エコの輪ファンド(募集終了)
- ソライチファンド(募集終了)
- 株式会社ゼック(募集終了)
- SOLMINA
※2021年8月時点
などがありますが、そのほか、集めた資金が適正に使われていないことで、世間を賑わしたSBIソーシャルレンディングなどがもありました。※SBIソーシャルレンディングは、先日自主廃業を発表しています。
太陽光ファンドへの小口投資は、太陽光発電所を設置する事業者に対して建設費の費用を融資し、一定のリターンを目指すものです。
それでは、上記に示した、5つの太陽光ファンドについて情報をまとめていきます。
①メガ発ファンド
メガ発ファンドは、利回りが3〜5%で運用期間は最長で10年となっています。
メガ発自体は、太陽光発電業界では有名なサイトであるので信頼感はありますが、投資家目線からすると利回り3〜5%は少し寂しいですね。また、最低投資額が50万円からという事で、少し敷居が高いのもマイナスポイントです。
また、現在取り扱っているファンドはありません。
申込手数料として、一人様あたり一律5,500円(消費税込)かかります。分配は年1回となっています。
②エコの輪ファンド
エコの輪ファンドはの利回りは5〜6%です。運用期間は1年です。
エコの輪ファンドは、エコスタイルが運営するファンドスキームです。
短期かつ1万円から投資できるため、初めて投資する方にはちょうどいい案件に感じます。
口座開設手数料ゼロ、申込手数料ゼロという寛容さもオススメの一つです。
しかしながら、現在募集しているファンドはありません。
③ソライチファンド
ソライチファンドは、利回り5〜6%で運用期間は20年です。
ソライチファンドは、分配金は年単位でいただけます。契約期間は20年間です。
口座開設・口座管理料無料。申込手数料は出資口数にかかわらず一律5,500円、最低投資額は50万円となっています。
こちらも現在募集しているファンドはありません。
④株式会社ゼック
株式会社ゼックは、今回ご紹介するファンドの中では一番の8%程度の配当利回りになっています。
過去はもっと良くて、10%の利回りのファンドもあります。
ゼックのファンドは、分配金は年単位で契約期間は20年間です。
最低投資額は50万円ですが、直接自分で太陽光を取得した時と同じくらい配当があるため、ファンドがあるならば検討すべき案件です。
残念ながら、現在募集しているファンドはありません。
⑤SOLMINA
SOLMINAは、利回り5〜6%で運用期間は物件によります。
SOLMINAは、分配金は年単位でいただけます。契約期間は20年間です。
最低投資額は10,000円から50,000円となっています。
現在募集しているファンドは、こどもおひさまファンド第1号/施設設置太陽光発電自家消費型になります。
⑥太陽光ファンドの注意点
さて、ここまで太陽光ファンドをご紹介してきましたが、投資家として気にする点はファンド持続可能性です。特にクラウドファンディング型は注意したいところです。
先日まさに問題となったのが,クラウドファンディング型のSBIソーシャルレンディングです。
SBIソーシャルレンディングで資金を集めているものは、クラウドファンディングなので、当然自社で事業を行っているものではなく、他社の資金調達をお手伝いし資金を提供するものです。しっかりとした審査がなされていれば良いのですが、SBIの審査はザルだったと言うこと。
その結果、不正な資金調達(事業の中身が空っぽ)と気が付かず、SBIソーシャルレンディングは、金融庁の業務停止⇒自主廃業に追い込まれてしまいました。
実績を見ると、利回りが7~8%となっており、比較的利回りの良いものが多い印象です。しかしながら、事業の継続が不可能となるのだけは避けたいものです。
SBIの事業廃止に陥った原因は、投資先のテクノシステムの詐欺により、資金回収が不能に陥り、SBI全貸付残高に占めるテクノシステム関連ファンド向けが43.8%となり、立ち行かなくなってしまったのです。
延滞中の資本が・・・40億!?デフォルトした貸付元本が、すでに約2億円です。
クラウドファンディングは、事業を行いたい人の資金調達方法としては素晴らしい手法ですが、その資金の使い手が詐欺や自転車操業の資金繰りのために使ったりすることもありうるので、クラウドファンディング型は特に注意が必要となります。
(2)上場インフラファンド
上場インフラファンドは、再生可能エネルギー発電設備を投資対象としたファンドが東証に上場しており、配当のインカムゲインと、株価値上がりによるキャピタルゲインの両方を狙える一挙両得な投資となっています。
逆に考えると、値下がりもあるので注意は必要です。
ただ、SDGsやESG投資への流れは加速化してくため、上場インフラファンドもいずれは上昇の余地があると思っています。
さて、上場銘柄を見ていきたいと思います。
○上場インフラファンド7銘柄
- タカラレーベン・インフラ投資法人
- いちごグリーンインフラ投資法人
- 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
- カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人
- 東京インフラ・エネルギー投資法人
- エネクス・インフラ投資法人
- ジャパン・インフラファンド投資法人
①タカラレーベン・インフラ投資法人
7月13日現在の価格は121,800円で、配当利回りは5.62%です。
これまでのチャートは、100,000~130,000円の間を行ったり来たりしています。
上値圏まで近いですが、もう少し上昇余地はありそうですね。
ただ、借入金を全て変動金利で賄っているファンドのようなので、今後金利上昇には注意が必要かもしれません。
②いちごグリーンインフラ投資法人
7月13日現在の価格は67,100円で、配当利回りは5.89%です。
チャートは55,000円から70,000円の間を行き来しています。チャート的には上値圏で跳ね返されて、下降トレンドのようにも見えますがどうでしょうか?
③日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
7月13日現在の価格は109,900円で、配当利回りは5.89%です。
チャートは90,000円から110,000円の間を行き来しています。チャート的には上値圏まで来ています。ここから突き抜けるか?は様子見ですね。
インフラファンドの中では、最も発電所が多く分散して所有しているファンドになりますので、持続可能性といったものは高くなってきます。
④カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人
7月13日現在の価格は126,200円で、配当利回りは5.95%です。
チャートはダウ理論の上昇トレンドを絵に書いたような状態です。下値も上値も常に上回っています。
チャート的には125,000円で明確に反発すれば、まだ上昇余地はありそうですがどうですかね?
上場インフラファンドの中では、最大の資産規模ですし、パネルメーカーがパネルの製造→発電所の開発→発電所の運営・管理を一貫して行う垂直統合モデルを採用しているので、コストの削減が可能です。
発電所は九州に集中している感がありますので、出力抑制には注意が必要です。
⑤東京インフラ・エネルギー投資法人
7月13日現在の価格は101,700円で、配当利回りは6.01%です。
チャートは90,000円から115,000円の間を行き来するようなレンジ相場に見えます。チャート的にはもう少し上昇余地はありそうです。
基幹となる発電所は福島の1カ所で、全体の約7割を占めているので、少しリスクがあるかもしれません。
私は適当に購入したので、この銘柄を保有しています。投資は自己責任でお願いいたします。
⑥エネクス・インフラ投資法人
7月13日現在の価格は96,300円で、配当利回りは6.24%です。
チャートは85,000円から110,000円の間を行き来するようなレンジ相場に見えます。とするなば、チャート的にはもう少し上昇余地はありそうです。
伊藤忠商事がスポンサーであり、風力発電の組み入れや将来の海外展開に期待されますが、今後の動向に注視が必要です。
⑦ジャパン・インフラファンド投資法人
7月13日現在の価格は99,000円で、配当利回りは5.89%です。
チャートは85,000円から105,000円の間を行き来するようなレンジ相場になりそうな気配ですが、上場したばかりなのでなんとも言えません。
丸紅がスポンサーで15物件を保有しますが、地域は北陸に集中しているということで、積雪リスクが高いかもしれません。
関連記事:「インフラファンド」7銘柄の中で、専門家おすすめの 銘柄は?
関連記事:【100万円からの資産運用】安全に資産を増やす投資戦略8選|今あうベストな選択をしよう!
〇上場インフラファンドまとめ
ESG投資やSDGsに注目が集まっているにも関わらず、安定してファンド価格が値上がりしているのはカナディアンソーラーだけです。
チャートだけを見ると、カナディアンソーラーがねらい目・・・かな?もしくは、出遅れ銘柄を狙うのか・・・難しいですね。
先にも述べましたが、個人的にはジャパン・インフラファンド投資法人の株を所有しており、安定したリターンは得ていますが、株価の値上がりは特になく、レンジで上下を行き来する状態となっています。
すべてのファンドを見てわかるとおり、配当利回りは6%程度で、下値も上値も限定的となっています。
下値圏で拾えれば、良い投資となりそうです。
4.太陽光ファンドのまとめ
太陽光ファンドについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
基本的には、価格の上下動が好まない方には、一般的な太陽光ファンドがおすすめですし、「値動きも欲しい!」という方には、インカム・キャピタルゲインを狙える上場インフラファンドがおすすめです。
太陽光ファンドの中でも、1万円から投資できるものもあれば、最低50万円必要となるものもありますので、ご自身の経済状況と相談しながら投資可能なのは良いところです。
ただ、太陽光ファンドだから安心というものではなく、利回りを狙うのか・持続可能性をとるのかは、SBIのようなこともあり得ますので、投資する際は、よく調査してから投資しましょう。
より、利回りを重視したい場合はスマエネで太陽光投資の物件を探してみることをオススメします。
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