【図解で解説】接続箱や日射計ってどんなもの?太陽光投資家なら必見

今野 彰久

著者 今野 彰久

スマートエネルギー事業部の部長です。
自身でも太陽光投資をしているため、投資する方の目線でのご紹介を得意としています。

太陽光パネルによって発電された電力が、売電用の電力メーターを通過するまでには様々な機器を経由します。「パワーコンディショナ」や「接続箱」「集電箱」など、このような専用機器の名前を耳にしたことがある方もいることでしょう。


これらは太陽光発電設備のなかで非常に重要な役割を持っているものの、それぞれの機器にどんな役割があり、何のために必要なのかを知る投資家はほとんどいないかも知れません。


そこでこのページでは、これら太陽光発電設備における主な専用機器について分かりやすく解説し、発電設備の全体像をさらに明確にしていきます。

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1.太陽光で発電した電力をまとめる「接続箱」とは?

50kW以上の高圧発電設備、主に数百kWやメガクラスの発電所といった中~大規模の発電設備には、必ず「接続箱」と呼ばれるスチール製の配電盤が各所に設置されます。

しかし、50kW未満の低圧発電設備では「接続箱」を設置しないケースもあります。これは、パワーコンディショナが「接続箱」と一体になっており、単体で複数の役割を担っているからです。

高圧発電設備において不可欠な「接続箱」とは一体どういうものなのか?また、その役割について説明しましょう。

一般的な高圧発電設備では、約10~20枚程度の太陽光パネルがプラス極とマイナス極の細いPVケーブルによって直列で繋がれ、1回路のグループとしてまとめられています。この回路を「ストリング」と呼びます。

接続箱

1メガ程の規模になると太陽光パネルは4,000枚前後になりますが、例えば4,000枚の太陽光発電所においてパネル20枚を1ストリングとします。直列回路を作った場合、200ストリングの直列回路が出来あがることになります。

しかし、200ストリングもの直列回路をパワーコンディショナまで延々と配線しようものなら、大きな電圧降下が原因で折角の電力が藻屑と化してしまいます。そもそも、ストリングを構成させる細いPVケーブルは長距離配線には不向きなのです。

そこで、いくつかのストリングを「接続箱」に集めて1本の太いケーブルにまとめるのです。

接続箱

それぞれの「接続箱」には、入力されるストリング数分のブレーカーが設けられています。各ストリングを構成した細いPVケーブルは「接続箱」のブレーカーを経由し、ひと回り太い1本のケーブルとなってパワーコンディショナに向かって配線されます。

接続箱に設けられたストリングごとのブレーカーのお陰で、メンテナンスや点検の際に、すべての電源を落とさずに施工ができるといったメリットがあります。

例えば、1枚の太陽光パネルが何らかの原因で破損したとします。その場合、交換したい太陽光パネルが属するストリングのブレーカーを落とすだけで事が済むという訳です。

また、全体の発電量が今までと比べて著しく低下していると見られ、その原因を探る場合もストリング用のブレーカーを活用することで、どのストリングが影響をおよぼしているかの判断ができます。

このように「接続箱」は電圧降下の防止だけではなく、メンテナンスや点検においても非常に重要な役割を担っているのです。

(1)太陽光発電設備の接続箱を選ぶときにチェックすべきポイント

どのような「接続箱」が該当する発電設備に適しているかは、電気の設計者が熟知しているので一任して構わないでしょう。但し、発注する前に以下の点をチェックしておくと万が一の後のトラブルが回避できるので安心です。

①未入力の空きブレーカーがあるのはNG

基本的に「接続箱」内のブレーカー数は、ストリングの全体数を均等に割り振りして設けるように設計されるはずですが、稀に設計ミスで空きブレーカーが存在することがあります。空きブレーカーの存在は、他のストリングの電圧に影響を及ぼすためNGです。

設計ミスをごまかすため「予備用」と言われても断固NGとしましょう。

②定格電圧が入力電圧より小さいのはNG

各「接続箱」に入力されるストリングの総電圧よりも大きな定格電圧でなければ、入力オーバーとなり折角の電力が無駄になるだけでなく、機器を破損させるほどの事故が発生する恐れがあります。

「接続箱」の仕様書やカタログデータを見て、ストリングを構成する太陽光パネルの電圧を合計した値よりも「接続箱」の定格電圧が上回っていることが確認できればOKです。

(2)どのような場所へ接続箱を設置すれば良いの?

「接続箱」の設置場所を決めるうえで、ポイントとなるキーワードとして「電圧」と「安全」が挙げられます。

太陽光発電所の環境は各所で異なりますが、以下のような点をクリアしていれば問題ないでしょう。

設置時にクリアしておくべき項目
各ストリングのグループから近い位置に設置する
直射日光や雨水が直接当たらない場所に設置する
風通しの良い場所に設置する
「接続箱」の底面と地表の間に十分な空間を設ける
点検やメンテナンスがしやすい高さに設置する
支柱や構造物などに強固に固定する
水平・垂直に設置する
車両などの衝突の恐れがない場所に設置する

2.接続箱の直流電力をまとめる「集電箱」とは?

「接続箱」によく似た配電盤で「集電箱」と呼ばれるものがあります。「集電箱」には2種類あり、用途によって使い分ける必要があります。

「集電箱」の役割は「接続箱」とほぼ同じで、複数のケーブルを集約して1本のケーブルにまとめ、次のステップへと送る設備です。

集電箱

(1)高圧発電設備に使用する「直流集電箱」

50kW以上の中~大規模の高圧発電設備の場合では、複数の「接続箱」から直流ケーブルが出力配線されます。

すべての「接続箱」から送られてきた直流ケーブルは「集電箱」に設けられた各ブレーカーを介した後、さらに太い1本の直流ケーブルにまとめられたうえで「パワーコンディショナ」へと送られることになるのです。

このように、直流電力を取りまとめる役割を持つ「集電箱」を「直流集電箱」と呼びます。

(2)低圧発電設備では「交流集電箱」を使用

一方、50kW未満の低圧発電設備では、「接続箱」の代わりに各ストリングの直流(DC)電力がパワーコンディショナ内で交流(AC)変換されます。

すべてのパワーコンディショナから送られてきた複数の交流ケーブルは「集電箱」内のブレーカーを経由し、さらに太いケーブルに1本化され売電用メーターへと送られます。

このように交流電力を取りまとめる「集電箱」を「交流集電箱」と呼びます。

(3)「直流集電箱」の役割から見た設置場所の選定

「直流集電箱」の設置場所を選定する時は、「集電箱の役割」を理解していなければなりません。

前述したように「集電箱」には複数のケーブルを集約して1本化し、次の設備へ送る「中継機」としての役割があります。ひと回り太いケーブルに1本化することで電圧降下が防止され、安定した電圧の電力を送ることができるのです。

そして大事な役割がもう1つ。それは、数多く設置された「接続箱」をグループ別に分けて、管理を容易にすることです。

つまり、「集電箱」のブレーカー①には「接続箱①」からの直流ケーブルを、ブレーカー②には「接続箱②」からの直流ケーブルを、という風にしておけば、後のメンテナンスや点検において役立つだけでなく、結線のミスや事故が防止できます。

この2点の役割をしっかり果たせる場所への設置が望ましいのです。

(4)「交流集電箱」は引込柱への設置が一般的

主に低圧発電で使用される「交流集電箱」には、複数の低圧用パワーコンディショナから送られてくる交流ケーブル用のブレーカーが設けられています。

各ブレーカーを経由した交流電力をさらに1本のケーブルにまとめ、売電用の電力メーターへと送るのです。そのため「交流集電箱」は、電柱の側面にある電力メーターの下部に設置されることが一般的です。

3.直流電力を交流電力に変換する「パワーコンディショナ」とは?

太陽光発電に関する会話の中で「パワコン」という言葉をよく耳にすると思います。

パワコンとは「パワーコンディショナ」の略称で、太陽光発電の各設備の中でも太陽光パネルと並び、なくてはならない重要な機械設備です。

太陽光パネルが発電した直流電力(DC)を売電用メーターに通すためには、交流電力(AC)に変換されていなければならず、パワーコンディショナは直流(DC)の電力を交流(AC)に変換する特殊なインバータ機の一種です。

産業用太陽光発電におけるパワーコンディショナは、大きく分けて2種類あります。

(1)小型のパワーコンディショナ

1つは50kW未満の低圧発電用として、定格出力が10kW前後の小型パワーコンディショナ。ストリングの各グループに近いアレイ架台に設置されることが多く、内部にはストリングごとのブレーカーが設けられており「接続箱」の役割も担っています。

(2)大型のパワーコンディショナ

2つ目は、数百kW~メガクラスの高圧発電設備に使用される大型パワーコンディショナです。プレハブ大のスチール小屋の中に巨大なインバータが設置されており、直流から交流へと変換された電力は受電設備(キュービクル)へと送電されます。

運転中のパワーコンディショナは高い機械熱を放つため、内部が高温になり過ぎないように、常に冷却する必要があります。低圧用の小型パワーコンディショナは付属の冷却ファンで十分冷却できますが、メガクラスの大型パワーコンディショナでは小屋の内部に家庭用エアコンを設置して冷却しなければならないものもあります。

4.太陽光の日射量を計測できる「日射計」とは?

日射

直接、発電に関係する機器ではありませんが、太陽光発電設備を構成する大事な機器のひとつに「日射計」があります。「日射計」の大きさや形はメーカーによって様々あり、中には気温計と一体型になったものもあります。

通常「日射計」は、太陽光パネルに近接した架台レールなどの場所に、ステーなどを利用してしっかりと固定させて設置します。また低圧・高圧に関わらず、1発電所に1台の設置が一般的です。

太陽光パネルによる発電量は、時刻ごとの日射量や1日における日照時間と密接な関係があるのはいうまでもありません。ちなみに日射量とは、1平方メートルあたりに太陽から受ける放射照度の測定値のことで、言い換えれば「太陽の光の量(強さ)」のことです。

当然ながら、春から夏にかけて日射量は多く、秋から冬では日射量は低くなります。もちろん日射量が多いほど発電量は増え、少なければ発電量も低下します。

現在の発電量を前年比・前月比で検証する場合、発電量の単純な比較だけでは、正確な原因が特定できずに的確なメンテナンスの時期を逃してしまいます。そのような意味において「日射計」は、長期にわたる運用を安定させるために活用したい測定ツールといえるでしょう。

5.パネル温度から発電効率を予測するための「気温計」とは?

1年のうち、春から夏にかけては日射量が多くなるため発電量が高くなります。加えて、日照時間も発電量に影響をあたえる大事な要素です。そのため、日の出から日没までの時間が最も長い7月~8月の発電量が最高だと思われがちですが、実はそうではありません。

各発電所における年間データを検証すると最も発電量が多い月は5月、次いで4月となり8月は3~4番目に多い月となっています。7月は4~5番目に多い月という結果から、夏よりも春のほうが発電量は勝るという結果が出ているのです。

事実、このような現象が起きる原因は、気温上昇によって生じる太陽光パネルの発電ロスによるものなのです。気温が30度以上にもなる真夏の炎天下では、太陽光パネルの温度は60~80度にもなってしまいます。

理論上、全体の発電量(kW/h)は【システム容量(kW/h)×日射量(kW/㎡)×損失係数(%)】の式によって導かれますが、夏季は温度上昇による損失係数が大きくなるため、必然的に発電量が低くなってしまうのです。

このような理由から、年間の発電量データを正確に検証するうえで「気温計」を使った観測は不可欠となります。「気温計」も「日射計」と同様にメーカーによって様々ですが、測定原理はどれもほぼ同じです。

「気温計」の理想的な取り付け場所は、直射日光や雨水が直接当たらない太陽光パネルの下、架台レール等を利用してしっかりと固定するようにしましょう。

6.太陽光発電所の不具合を早期発見するための「遠隔監視システム」とは?

発電設備の運転状況を容易に管理できる便利な装置があります。それが「遠隔監視システム」です。

遠隔監視システムは、自宅や事務所に居ながら発電設備の運転状況をパソコンやスマートフォンで確認できるITシステムです。毎時の発電量が確認できるだけでなく、停電や機械トラブルによる緊急時には「警告メール」で知らせる機能が付いており、損失を最小限に留めるメリットがあります。

メーカーによって機能や表示方法は様々ですが、中には発電量と日射量や気温データを整理し、前年・前月との比較値をグラフ化するシステムなどもあります。

経産省への年次報告作成のための参照データだけでなく、発電所を売却する際に必要な実績データの提出にも大いに役立つシステムです。

関連記事:太陽光の遠隔監視システムを「安いから」で選んではダメ!

7.発電設備について知ることは投資成功への第1歩

実際のところ、「投資家が太陽光発電の設備や機器について詳しく知る必要はない」と思う方は多いかも知れません。

しかし、無知であるが故に業者からいわれるままに従っていると、本来であれば得ることができた発電量をドブに捨ててしまう恐れが無いともいえないのです。

投資対象に常に関心を持ち学ぶことで、太陽光発電というシステムの全体像がより明確になれば、最適な運用のヒントを得ることが期待できます。これから先も、太陽光発電を快適に運用するために便利な機器が登場する可能性は十分にあります。

今後も発電設備に関する情報や知識を習得しつつ、太陽光投資への成功の道を進んで参りましょう。

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