2019.02.15 Feb
更新日時:2020.02.05 Wed
太陽光投資の「利回り」相場と計算法、投資前の検討ポイントを解説!
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太陽光投資の利回りの相場は8~10%前後と言われています。
この利回りを高めるために必要な「4つのポイント」をご存知でしょうか?
1年ごとに見れば数%の利回りアップでも、産業用太陽光の運用期間である20年のあいだに大きな違いになります。
今回は、少しでも資産拡大を効率化できるよう、計算式と不動産投資との比較、さらに投資を検討する際のポイントを解説していきます。
スマエネの「物件を探す」に掲載している物件情報では、運用にかかる具体的なコスト・収入をシミュレーションシートにまとめて、どれほど利益を得られるのか解説しています。
希望する価格・利回り・立地を入力するだけで、理想に近い物件をピックアップできるので、本記事とあわせてご参照ください。
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目次
1. 太陽光投資と不動産投資との違いを理解する
投資案件の収益性を簡単に比較できる指標である「利回り」。
太陽光投資においては主に「表面利回り」と「実質利回り」の2種類がありますが、投資失敗を防ぐには、これらについて理解しておかなければなりません。それぞれみていきましょう。
(1)「表面利回り」と「実質利回り」
「表面利回り」とは、ランニングコストなどを含めずに大まかな収益性を示すときに使われる指標のこと。実際の利益率を算出するときは、「実質利回り」という、メンテナンスや保険料、支払う税金などのランニングコストを含めた収益力を示す指標を使用します。
実は、投資サイトなどで掲載されている指標は、表面利回りがほとんど。
表面利回りと実質利回りには乖離があるため、まずは大まかに表面利回りで物件を選別し、その後、実質利回りで吟味していく流れが一般的です。
まず、表面利回りの計算式は以下の通り。
「表面利回り=売電単価×年間発電量÷販売価格×100」
このときポイントとなるのが、「販売価格」です。販売価格に土地代や遠隔監視代などが含まれているのかによって、表面利回りが大きく変動します。
そのため、販売価格に含まれているものをしっかりと確認しておきましょう。
次に、実質利回りの計算式は以下の通りです。
「実質利回り=(売電単価×年間発電量-ランニングコスト)÷販売価格×100」
実質利回りを計算するときは、「ランニングコスト」と「金利」の2つがポイント。
「ランニングコスト」では、以下のようなものが売電開始後に発生します。計算式の中に、どのようなものが含まれているのか把握・判断しましょう。
太陽光発電の主なランニングコスト |
パワーコンディショナーの交換費用 |
メンテナンス費用(除草・清掃など) |
パワーコンディショナーの電気代 |
遠隔監視システムの維持費用 |
固定資産税 |
各種補償費用 |
ローン金利 |
土地の賃料 |
また、この中で特に見落としがちなのが「金利」です。融資を受ける場合、金利によっては大きく利益率が変動するため、注意してください。
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(2)不動産投資との利回り比較
投資先を選ぶときは、不動産もメジャーな投資候補先として挙げられます。
それぞれの表面利回り相場を見てみると、太陽光発電投資は8~10%なのに対し、不動産投資は1~15%。
「15%」と聞くと、不動産投資の方が利益が大きいように見えますが、実際のところ、高い利回りの物件は地方がほとんど。地方の場合、物件の販売価格を抑える傾向にあるため、表面利回りが15%と高くなるのです。
一方、人気都市の場合、物件の販売価格が高くなるため、表面利回りが1%ほどになってしまうこともあります。
このように、不動産投資は地域差が生まれやすいのですが、太陽光発電の場合、地域差はあまり出ないといえるでしょう。
(3)投資前後で知っておきたいポイント
このように利回りを計算したり、不動産投資との利回り比較をしたとしても、「ちょっと面倒だな」と思い投資をためらったり、購入したとしても何らかの理由で設備を手放したくなるケースもあるでしょう。
そのようなとき、押さえておきたいポイントをご紹介します。
①投資前:節税効果
太陽光発電への投資関係を、設備投資としてみなした場合、経費として計上することで、「所得」の金額を下げ、法人にかけられる税金を下げることができます。
また、優遇措置として、通常の減価償却費に追加で経費を計上できる「特別償却」や、設備投資にかかった費用の数%が減税となる「税額控除」なども設けられており、これらを有効活用することで、節税効果を高めることができるはずです。
②投資後:リセール(中古販売)
何らかの理由で太陽光発電を手放したいとき、設備をリセールすることで、臨時収入を得ることができます。
このように、太陽光発電は、電気販売などで利益を得られるだけでなく、節税効果もあり、さらに中断するときは、設備を販売することで、収入を得ることもできるのです。
ぜひ、投資先として検討してください。
2. 全額自己資金と融資。2つのケースから実質利回りをシミュレーション
これまで太陽光発電投資の利回りについて解説してきましたが、実際にどの程度の利回りとなるのか、モデルケースを例にシミュレーションしてみましょう。
本章では
①全額自己資金で行ったケース
②融資を受けて投資を行ったケース、の2つのパターンからシミュレーションを出していきます。
【モデルケース】
各費用(想定) | 費用内訳(想定) |
初期費用:2,000万円 |
システム費用 1,600万円 |
20年間の維持費:455万円 |
電気代 60万円 |
売電価格14円 | |
20年間売電量:190万kWh | |
20年間予測収入:2,660万円 |
(1)太陽光投資を自己資金でスタートした場合の利回り
全額自己資金の場合、表面利回りは以下のように計算されます。
「133万円(年間売電収入)÷2,000万円(初期費用)=6.6%」
一方、実質利回りは、以下の通りです。
「110万2,500(年間売電収入133万円-年間支出22万7,500円)÷2,000万円(初期費用)=5.5%」
(2)太陽光投資を全額融資でスタートした場合の利回り
金利2.5%、借入期間20年で全額融資を受けた場合、表面利回りは、ランニングコストを省いて計算するため、全額自己資金同様、6.6%です。
一方、実質利回りは「年間の返済額」を計算しておく必要が有ります。
毎年元金100万円返済する場合、1年目の金利は「2000万円(返済全額)×2.5%(金利)=50万円」と計算します。
2年目は「1900万円(返済全額2000万円-1年目の既払い100万円)×2.5%(金利)=47万5,000円」。
以下、同様に全額返済する20年分計算すると、金利は総額525万円です。
金利525万円を返済20年で均等払いすると、1年あたり「26万2,500円」になります。
つまり、年間返済額は「126万2,500円」です。
以上を踏まえて、実質利回りを計算すると、
「67,500円(年間売電収入133万円-年間支出126万2,500円)÷2,000万円(初期費用)=約0.3%」となります。
一見すると大きく利益が下がったように見えますが、このケースでは自分のお金を一切投資していないため、一年目から黒字になっているという見方もできます。
自己資金1000万円ではじめた場合、たとえ年間の収益が100万円だったとしても、収益の合計が投資額を上回るまでは赤字が続くことになります。
もちろん、想定よりも売電収入が少なかった場合は赤字となるリスクはあるものの、どちらがよいかは考え方次第だと言えるでしょう。
3. 太陽光投資の優良業者を見極める5つのポイント
固定価格買取制度の見直しにより、売電単価は年々下がっています。制度が成立した2012年当初40円であった売電単価は、2019年現在では14円(産業用)となっています。
そんななか、稀ではありますが、実際よりも高く利回りを表示する業者が出てきているようです。
ここからは、どのようにして利回りを高く表示しているのか、チェックしておきたいポイントをご紹介します。
(1)年間日照量の数値が適切かどうか
少しでも利益率の高い案件に見せるため、実際に期待できない年間日照量で、利回りの計算を行っている場合があります。
具体的には、年間日照量が非常に多かった年のデータを基準として、20年間のシミュレーションを行っているようなケースです。
例えば、平均の年よりも年間日照量が非常に多く、20万円以上多く稼げた年を基準とすると、20年ではシミュレーションのデータが400万円も変わってきます。
このように、多く見せかける方法を用いて、利回りを高く見せていることがあるので注意が必要です。
関連記事:日射量から発電量を算出!太陽光発電のセルフシミュレーション方法
(2)過積載の場合のピークカットがシミュレーションに反映されているか
過積載とは、パワーコンディショナーで推奨される太陽光パネルの容量より、多い容量のパネルを設置する運用方法です。日照量が少ない朝夕でも多くの発電量を生み出せます。
しかし過積載の場合、「ピークカット」という、パワーコンディショナーの容量上限を超え、捨てざるを得ない電力を発生させてしまいます。
本来、ピークカットはシミュレーションへ反映しないのですが、この電力量をそのまま記載して、見かけの数字を増やしている業者がいるのです。
当然のことながら、電力量が多く記載されることで利回りが高く表示されてしまうため、捨てる電力量を考慮して利回りのシミュレーションを行うことが必要です。
(3)モジュールの劣化による発電効率低下が見込まれているか
太陽光発電に用いるモジュールは精密機械でありながら、野ざらしに設置されるため、当初は高性能であっても、徐々に性能が劣化していきます。
モジュールの性能が劣化すると、発電効率が低下し、売電量にも影響が出て来る恐れがあるので注意が必要です。
一般社団法人太陽光発電協会では、モジュールの劣化率を0.27%/年を想定しています。 利回りについて考える際は、このモジュール劣化が見込まれているかを確認しておきましょう。
(4)業者の過去の実績があるかどうか
施工業者を選ぶために押さえておくべきは施工実績です。もちろん例外もありますが、実績の多い業者であれば、基本的にノウハウを持っていると考えてもいいでしょう。
経験豊富な業者であれば、突発的なトラブルへの対応などが可能で、問題なく設置できると期待できます。
また、太陽光パネルを複数扱っているか、メーカーごとの対応が可能かどうか、なども見ておくべきポイントです。
地域によりパネルが合っているかどうかは異なるため、設置する土地の特性に合わせて選択してくれる業者などは信頼感がより高くなります。
さらに、太陽光発電所設置後のサポート体制についての情報も収集しておきましょう。
業者とは20年以上の付き合いとなるため、トラブル発生時の対応などについては、契約時にも確認しておいてください。
(5)投資予定地は資料通りの立地なのか
よい業者だけでなく、よい物件の選び方も知っておきたいところです。 まずは、物件を自分の目で一度しっかりと確かめておきましょう。
業者によっては、なかなか見学に行けないような遠隔地の物件を勧めてくるところもあります。数値を確認すればある程度は発電量を把握できますが、実際に足を運んで周辺環境なども確認してください。
たとえば、森林が近くにあって雑草が生い茂っている可能性もありますし、近隣で影を落とす可能性のあるビルの建設計画が進行しているかもしれません。
設置する地域によっては雪が降ったり強い台風が来たりと、それ相応の強度と耐久性を持った架台などを用意しなければならない場合もあるでしょう。できる限り多くの情報を得ておくことが大切です。
利回りは利益を保証しているわけではありません。利益を出すためには、稼働率を上げコンスタントに発電を行う必要があります。そのための準備は慎重に行うようにしましょう。
4. 実質利回りを意識しながら、適切な投資物件を選ぼう
太陽発電投資の利回りを上げるには、いい物件を選ぶことが重要です。
太陽光発電の大敵は、日陰。樹木が生い茂って、光が届かない場合、太陽光発電に適した土地に整えるための造成費用がかかってしまいます。
そのため、近くに光を遮る木や建物がないかどうかは重要なポイントです。
太陽光投資は高い利回りが魅力ですが、利回りだけで投資を行うべきかどうかを決定してしまうと思わぬ落とし穴が待っています。高利回り表記のカラクリや利回り自体について理解することはもちろん、信頼できる業者や利益を出せそうな物件を選択することも重要だといえるでしょう。
スマエネでは、優良な太陽光投資案件を数多く掲載しているので、本記事とあわせて参考にしてください。
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