2022.02.11 Feb
更新日時:2022.02.11 Fri
【2022年】太陽光発電の売電収入の計算方法と利益を増やすテクニックを大公開
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最近、国内外の金融市場が騒がしくなってきました。主な要因はアメリカのテーパリング(量的緩和縮小)が決定され、徐々に金融市場の混乱が見え隠れしてきていることに起因します。
インフレ抑制のためにドルの金利が上昇し始めるとともに、市場へ供給していた毎月1200億ドルの債権と証券の買い入れが無くなるのですから、大きな影響があるのは間違いありません。
金融投資が悲観的になってきた時にこそ、力を発揮するのが『実物資産』と呼ばれる貴金属や不動産・太陽光発電などになります。 特に不動産は、インフレになると土地の値上がりも期待できるので、大きなリターンを得られる可能性があります。
太陽光発電も、立地によっては土地の値段の上昇も期待できますし、物価が上昇して資材価格の価格転嫁が進むことで、安い時期に購入した太陽光発電の価値も上がっていきます。
ということで、まだまだ若干投資チャンスのある「太陽光発電投資」に取り組む方に向けて、いかに利益を確保し投資をさせるかの観点から、ご自身でチェックできる「売電収入」の計算の方法や、売電収入を増やす方法について解説していきたいと思います。
目次
1.失敗しないための太陽光発電の売電収入の計算方法
FIT認定を受けている太陽光発電所の売電収入の計算は至ってシンプルで、計算は「FIT単価(売電単価)×年間売電量」で求める事ができます。
北海道の物件を例に計算すると、18円(FIT単価)× 103,403kWh(年間売電量) × 1.1(消費税) = 2,047,379円となります。
(1)FIT単価について
FIT単価は各年度ごとに異なります。上記のスマエネの物件では記載されていましたが、万が一わからない場合は下表を参考にするといいでしょう。
☆低圧太陽光発電FIT単価まとめ(∗2020・2021年は余剰売電単価)
2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
40円 | 36円 | 32円 | 29円 | 24円 | 21円 | 18円 | 14円 | 13円∗ | 12円∗ |
推移を見ておわかりになるように、FIT単価は年々低下しています。10年前2012年においては、1kWhあたり40円という高単価で売電することができました。
2019年に低圧太陽光発電における全量売電のFIT制度が終了したことで、現在のFIT認定されるものは余剰売電のものだけです。つまり、安定的かつ確実に稼げる太陽光発電所は、2019年までに認定を受けている太陽光発電所となります。
ちなみに、スマエネに掲載されている物件を確認してみると、現在販売中のもののFIT単価は21円から14円の低圧・高圧発電所となっています。
全ての物件から平均りを算出した結果9.43%となりました。
ますます物件も無くなっていくし、全世界がインフレーションもしくはスタグフレーションといった様相を見せています。ここから利回りが上昇していくのは難しく、物の値段が上がっていくことが容易に想定できますので、物件が欲しいと思った時が買い時になります。
(2)年間発電量について
上記では、年間発電量をスマエネのデータから引っ張ってきましたが、年間発電量はNEDOの日射量データベースの数値を使って自力で予想もできます。
関連サイト:NEDO日射量データベース
計算式は次のとおりです。
年間発電量 = 設置面の1日当たりの年平均日射量 × 損失係数 × システム容量 × 365日
参考までにNEDO日射量データベースによると、室蘭市の南向き傾斜角30度の場合は3.93kWh/㎡•日となります。
関連記事:売電収入を計算してみよう
この計算式でポイントとなるのが損失係数(ロス率)の考え方です。
一般的には、パワコンの変換効率やケーブルの太さや長さ、パネルの汚れ、それからソーラーパネルの熱損失など外的要因によって、一定の発電量に損失が出てしまうことになります。
通常は0.85の損失係数を考えるのですが、近年の低圧発電所(50kW以下の発電所)は100%UPの過積載が普通のため、どうしても50kWh以上の発電がなされたときにピークカットが発生してしまいます。
その損失係数を加味すると、0.8という数値が経験上しっくりくる係数となります。この計算をすることで、概ね設置業者のシュミレーションが妥当であるか検証することができます。
2.発電シュミレーション検証で注意すべきこと
NEDOの数値を使用し検証したとしても、実際には、その他の要因によって実績値がシュミレーション結果を大きく下回る可能性があります。
「こんなはずじゃなかったのに・・・」とならないためにも、太陽光発電を設置する現場の環境をよく確認することが重要です。
不測の事態を避けるためにも、必ず現地に見に行きたいですね。
一見したところ周囲に木々が無く、Googleマップでの衛星写真では問題なさそうだったのに、設置後に発電が芳しくなくて、影の影響があることに気が付いたりします。
そのときはもう、時すでに遅し。冷や汗しか出てきません。
・・・ということで、Googleマップで周辺に木々が無かったとしても、離れたところにある丘や山、建物の影響は無いか確認する必要があります。
「大丈夫でしょ」という甘い考えが命取りです。しっかりと山・丘・木・建物・その他の工作物がないか?伐採や取り壊せるものなのか?よーく確認しましょう。
確認することで、リスクを許容できるかできないかの判断で、購入を検討していくことになります。
また、地域によっては積雪や降灰などにより、想定しえない発電の低下もあるので、頭の片隅には入れておきたいところです。
ただ、単純に売電収入がわかれば良いという場合は、「売電価格×(1,060kWh(経験上の係数)×システム容量)」という計算式で十分でしょう。
3.もっと発電しないの?売電収入を増やす方法
太陽光発電を購入する際は、きっと上振れを期待して購入することでしょう。しかし、実際は、そのようことはまれです。
しかし、少しでも発電を増やせる余地があるなら、できることはすべて行っていきましょう!
(1)草木や電柱の影響を無くす
太陽光発電は、電線につなぐ為にはどうしても必要な電柱も、影が大きくかかる状況であったとき、場所を移設することができれば売電収入を増やすことが可能です。
たった電柱1本でも影響を受けますので、電力会社などに相談して影響を受けないレイアウトを検討したいです。
また、遠隔監視システムによって、時間帯によって発電が落ちるのを確認できた場合は、雑草が伸びていたり、近くの樹木の影響だったりするので、現地を確認して対応しましょう。
(2)接続ケーブルの太さと延長
ケーブルが適切な太さで無かったり距離があることで、電圧降下により電線の電圧に押し負けて、電圧抑制が生じる可能性があります。
関連記事:【発電量の改善】思うように発電しない太陽光発電所の電圧抑制を改善する方法
私の場合は、モロに電圧抑制の影響を受けて、年間50万円近くロスしていたので笑い事ではありません。
しっかりと注意したいところです。
(3)適切なメンテナンス
パネルに鳥のふんなどの汚れが付いていると発電量が落ちるのと、ホットスポットとなり、パネルの火災や故障の原因になることもあります。雑草の勢いの強いところでは、パネルを突き破ってくることもあります。
また、パネルの設置角度が小さく、汚れ落ちが悪い場合、パネル洗浄をすることで発電がかなり回復してくれます。
(4)両面発電やM型設置を検討する
太陽光ブログ界隈でやられている方が多い、両面発電パネルと白ピカシートを使用したり、敷地が狭くめいいっぱい敷き詰めて発電を確保したい場合は、東西向きにパネルを設置して発電効率を最大化する方法があります。
関連記事:【 発電量UPの最適解 】現場の特性を活かした太陽光発電の最適な発電量を検討する
関連記事:【利回りアップ】太陽光発電の現場ごとの発電量最大化を検討する
土地の形状や場所、適切な設置規模によっては、発電効果を最大限にすることが可能です。
(5)パワーコンディショナーを変える
パワーコンディショナーの変換効率も注目です。太陽光発電で発電された電気は電線で運ぶために、パワーコンディショナーで直流から交流に変換される。そのロスを減らすのが変換効率の高さです。
SMA・ソーラーエッジ・ファーウェイ・デルタなどの各社のパワコンは、最大変換効率が98〜99%まで上がってきています。できるだけ、変換効率の良い製品にこだわりたいところです。
昔よりも最新型の方が変換効率が高いため、パワコンを交換することで売電量を増やすことができます。
4.「売電収入の計算方法と利益を増やすテクニック」まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回まとめてみた記事は、初心者の方から中級者の方向けの記事になります。
シュミレーションをチェックする方法や、山や丘の影響・ケーブルの太さ長さなどの失敗しないために意識すること、両面発電やM型設置などの最大限に発電させるテクニック、最新のパワコンの変換効率など、意識してほしいことは全て書きました。
この記事も参考にしていただくとともに、「スマエネ」では、個別に相談することで物件の良し悪しや、太陽光発電初心者の方にも寄り添ってアドバイスしてくれますので、ぜひ相談してみてください。
スマエネ:https://sma-ene.jp/
最後に、太陽光発電は事業収入になりますので本業の収入に加えて確定申告が必要になります。
消費税の還付や非課税事業者に戻る手続きや、経費計上などをしっかり行って、手元に残る利益を最大化していきましょう。
今回のこの記事を読んでみて、「なんで売電量が上がらいんだろうと思ってたけどそういうことか!!」といった気づきにつながれたら幸いです。
少しでも、太陽光発電に取り組む際のみなさまのお役に立てますように。
では。
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