2019.03.19 Mar
更新日時:2020.02.23 Sun
太陽光の遠隔監視システムを「安いから」で選んではダメ!
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安定利益が期待できると知られている太陽光投資は、定期メンテナンスと素早い問題対応が欠かせません。問題に気づかずに放置してしまうと、利益の最大化は難しくなります。そこで活躍するのが「遠隔管理システム」です。
今回は「遠隔管理システム」の選び方をお伝えしていきます。
目次
1.太陽光発電施設を監視する「遠隔監視システム」の機能とは?
遠隔監視システムは、以下のような機能が備わっている機器のことです。
(1)太陽光発電施設の発電量をチェックできる
遠隔監視システムには、日毎、時間毎などの一定期間での発電量が表示されるので、発電施設の状況を細かくチェックをすることができます。
そして、遠隔監視システムは、大きく2つのタイプに分けられます。
- CT装置型タイプ
- RS485タイプ
電流値を測定するCT装置型タイプは、発電データをセンサー1台毎に測定します。一方、パワコン等から情報を得るRS485タイプは、パワコン単位より細かいストリング(1回路)単位の発電量を表示することができます。発電量を確認する際、より詳細に測定できるのRS485タイプの方が、どこに異常があるのかを判断しやすいです。
(2)太陽光発電施設の不測の事態をアラート通知で知らせてくれる
遠隔監視システムには、発電施設で異常事態が発生し停止した時などに、アラート通知で素早く教えてくれる機能が搭載されています。
異常事態は対処が遅れるほど発電量低下が長引き、利益率が低下してしまうので何としても避けたいところ。不測の事態を知らせてくれるアラート機能は、安定的な長期運用に欠かせない機能として活躍してくれます。
(3)発電データの保存機能により不具合時の補填請求に役立つ
遠隔監視システムには、過去の発電データを記録・保存しておく機能があります。データ保存機能により、不測な事態が発生して保険で修理をしなければいけない場合や、発電施設を売却する場合に、客観的な資料として情報を残しておけるのです。
- いつまで発電していたのか
- いつから停止していたのか
- どれぐらいの発電量があったのか
事前準備がなければ、こういったデータが必要になった場合に素早く対処するのは困難。いつ起こるか分からない「いざという時」に対する、心強いサポーターとして機能します。
2.太陽光発電設備に遠隔監視システムを導入するときチェックすべき点
遠隔監視システムを導入する際、いくつかチェックする項目があります。
- コスト面
- 機能面
- モバイル端末対応
- ユーザーの評価
基本的に、遠隔監視システムは長期間利用するため、調査不足のまま安易に選ぶのは禁物。これら4つのポイントから、どのようにシステム選びを進めれば良いか説明していきます。
(1)太陽光発電設備は長期運用になるため「コスト」はシビアに判断
遠隔監視システムを途中で変更すると追加コストがかかりますので、遠隔監視システム選びの失敗は回避したいもの。さらに、固定価格買取制度の期間は20年であるため、長期運用を前提とした判断をしなくてはいけません。
このとき、遠隔監視システムごとの価格差に注目する必要があります。短期目線で見れば小さな価格差であっても、20年間もの年月が経てば総コストは大きく変わるからです。したがって、コストはシビアに判断していく必要があります。遠隔監視システムがかかる費用としては、本体の導入費用のほか、保守費用、設置工事費用、ASPサービス費用などもかかることがありますので確認が必要です。
また、遠隔監視システムが故障することも考えられます。機器に保証が付いていたとしても、交換作業には費用がかかるということも考えられますので、よく考えて選んでください。計算する例としては、1年あたりのコストに変換してみたり、表面利回りや売電収入の割合で測ってみるのも一つの方法です。
- 本業が忙しく、こまめに太陽光設備を確認できない人
- 自宅と太陽光設備の距離が離れており、問題が発生したときに素早く確認できない人
このような人は、遠隔監視システムの費用が多少がかかったとしても、加入しておいた方が良いです。
関連記事:太陽光投資の利回りの罠!失敗しないために押さえる7つのこと
「太陽光発電所のメンテナンス・運用経費は、どのくらいかかるのだろう?」という疑問は、シミュレーションシートを使えば一目で分かります。
「物件を探す」から価格・利回り・立地を入力すれば、各物件のシミュレーションを閲覧できるので、本記事とあわせてご参照ください。
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(2)遠隔監視システムの「機能」は多いほど良いわけではない
遠隔監視システムの機能はメーカーによってさまざまです。仮に、高機能の製品を選択したとしても、操作が複雑すぎて手に負えないのであれば意味がありません。まず、自身にとって必要な機能は何かをリストアップしてから、選択することが理想的です。
(3)手軽に遠隔監視システムを確認するなら「スマートフォン対応」は必須
太陽光投資家にとって、収入に直結する「毎日の発電量」というのは気になる情報。そのため、遠隔管理システムを利用する人が、データをマメに確認することに楽しみを見出すケースは多くあります。
また、強風や地震が起こったとき、外出中ですぐに確認できないのは不安です。スマートフォン対応であれば、どこにいても容易に遠隔監視システムによる状況把握ができます。
軽視しやすい機能ですが、手軽にデータを確認できるスマートフォン対応機能は、ほぼ必須の機能だといえます。
(4)「ユーザー評価」の高いサービスは失敗が少ない
遠隔管理システムを選択する際、各社が提供しているデータを参照することは重要です。しかし、業者の宣伝内容が「メリットばかりを強調した内容」である可能性もあります。
そこで、すでに利用している人の口コミや、業者が手掛けた過去実績などを参考にし、総合的に判断することをおすすめします。身近で太陽光投資を行っている人がいるのであれば、積極的に情報交換をして経験談を聞き出してみるのも一つの方法です。
3.太陽光発電所の長期運用には「問題の早期発見」が不可欠
発電施設の長期運用のためには、問題の早期発見が不可欠です。なぜなら、問題が見つからないとその分だけ利益は減少してしまうからです。
その点、「遠隔確認システム」を導入することで以下のような効果があります。
- 小さい障害が起きても気づくことができる
- 自然災害による発電施設破壊やブレーカー全落ちなどの大きい障害も気づくことができる
- 発電施設に異常がないか現地へ確認しに行く回数を減らせる
(1)太陽光発電所の小さい障害が起きても気づける
「遠隔監視システム」を導入していないと、ブレーカーの一部落ちやパワコンの一部故障が発生したとしても、障害と気づくのは難しいといえます。そんな時、「遠隔監視システム」を導入していれば小さい障害に気づくことができ、交換対応を行うことが可能です。
こういった小さな障害であっても、察知できないまま放置すれば損失は大きくなるばかり。太陽光投資は劇的な利回りアップが期待できないからこそ、細かな損失を生まないよう配慮することが重要なのです。
(2)自然災害による発電施設破壊やブレーカー全落ちなどの大きい障害も気づくことができる
自然災害で起こってしまった発電施設破壊などの大きい障害に対しても、「遠隔監視システム」を導入していないと翌月の明細がくるまで気づけなかったということが想定されます。このような場合、月に数十万ほどの利益を失わずに済むようになります。
(3)発電施設に異常がないか現地へ確認しに行く回数を減らせる
「遠隔監視システム」を導入していない場合、発電施設が異常かどうかを調べるためには、「自分で現地に行く」もしくは「業者に頼む」の2択になります。本業が忙しくて時間がない人や、住居から離れた地域に発電施設がある場合はかなりの負担を強いられることになります。
4.【特徴・機能】代表的な遠隔監視システム6つ
ここでは代表的な遠隔監視システムのサービスを6つ解説していきます。
(1)エコめがね
エコめがねは、どのソーラーパネルにでも導入することが可能です。電流値を測定する「CT設置型」でも、パワコン毎の電流を調べる「RS485タイプ」まで、どちらでも可能な消費ラインナップを取り揃えています。固定回線を設置できない場所などには、3G対応した通信機器までパッケージした商品もあります。
①スマホでの端末からも確認可能
わかりやすいグラフでの表示やメールによるアラート通知により、太陽光発電初心者にも優しい設計になっています。もちろんスマホなどの端末からも確認することが可能です。また、利用期間中は機器保証により故障した際に無償修理か代替品と交換してくれます。
- 発電停止
- パワコン停止
- 通信停止
これらの異常を毎日確認してくれ、アラートメールで教えてくれます。このアラートメールで発電設備の異常を迅速に知ることができ、売電ロスを最小限に食い止めることができるのです。「時間ごと」「1日ごと」に発電量と生み出した売電金額も表示してくれます。
また、人工衛星が観測した日射量データと、オーナーが入力した太陽光発電設備の施設情報をもとに、期待値の日射量データを算出。算出した数字と実際の発電実績を比較することで、太陽光発電設備の稼働状況がわかります。このような仕組みで、発電量の低下に気づくことができます。
②複数の発電所の一元管理が可能
バラバラの場所にある複数の発電施設を持っていたり、ソーラーパネルやパワコンが別々のメーカー品だとしても、一つのIDにて一元管理することが可能。管理画面から、それぞれの設備の詳細情報を確認することができます。
また、発電量や売電金額などの各種データは、CSV形式でのダウンロードに対応。表計算ソフトを分析や管理なども可能であり、報告書作成など第三者に説明する際などには、非常に便利な機能になっています。
(2)みえるーぷ
引用:https://looop.co.jp/epc/product/mieLooop.html
みえるーぷは、パワコンを最大30台までの監視に対応。発電の状況を発電設備単位、パワコン単位、ストリング単位をグラフやデータ表でわかりやすく表示してくれます。データはパソコンやタブレット、スマートフォンで、いつでも場所を問わずパワコンから取得した情報を確認できます。
また、毎日22時頃に送られてくる日報データにより、異常がある場合は速かに察知・対応を行うことが可能です。本体価格は24万8000円(税別)で、年間の利用料金は30,000円(通信費込み・税別)です。
(3)ひだまりeyes
引用:https://hidamari-eyes.takeidenki.co.jp/
ひだまりeyesは、遠隔監視できるパワコンの台数が多いことが特徴です。
RS485通信なら、最大30台、CT計測なら最大99台可能です。ワンクリックで複数の発電設備を切り替えることができるので、複雑な操作による煩わしさから解放されます。ひだまりeyesは「Simple is Beautiful」を合言葉に開発しているので、監視画面は初心者でも見やすいように設計されています。
いたずら防止の監視カメラ設置可能
ソーラーパネルが盗難されたり、発電施設がいたずらされたりすることがないように、監視カメラを設置することができます。また、「監視カメラ設置システム24時間稼働中」と掲示することもでき、いたずら防止の抑制に効果的です。監視カメラは月額費用はそのままで設置可能で、いたずら防止のほか盗難防止にも役立ちます。
発電施設に不具合が発生した場合は、毎日午後1時に送られてくるアラートメールにて状況を把握できますので、迅速に対応を行うことができトラブルを最小限に抑えられます。メールアドレスは5つまで登録可能で、データはCSVですので解析や分析も可能です。また、通信が途絶えたとしても自己復帰機能を搭載しています。
(4)いつどこモニタ
引用:https://itsudoko-monitor.jp/impression
いつどこモニタは、パワコン台数が無制限の遠隔監視システムです。発電設備の状況を把握するために、監視カメラを標準装備しています。この監視カメラにより、高速LTE回線を使った動画での「発電設備監視」を可能としています。
①業界トップクラスの「誤差2%の測定」が可能
いつどこモニタが採用している計測器は大手電機メーカーや学校で使われているものです。この計測器は精度が高く、その誤差はわずか2%。業界トップクラスの精度を誇るため、信頼性は抜群です。
②20年の長期データも保存可能
発電設備がある場所の日射量やパネルの種類などを考慮し、この発電量を「基準発電量」として、実際に発電された「実発電量」と比較することができます。この比較によって、発電設備の異常がわかるのです。そしてデータを積み重ねていくことによって、パネルの劣化状況の判断にも役立たせることができるようになります。
(5)エコナビシステム(産業用)
産業用エコナビシステムは、電力会社と同様の計測法である計量法で発電量を計測していますので、電力会社の検針値との誤差が2%以内という精度の高さが特徴です。精度が高いことによって不具合が発見しやすくなるという特徴があります。
「みまもりsun」という遠隔システムを採用していることで、近隣の発電設備と発電量の差異を毎日自動的に検出。この機能により、発電低下をすぐに察知することができ、問題の早期発見につながります。
(6)発電見張り番
発電見張り番は、最大23個のパワコンが計測可能です。パワコンごとの監視が可能となっており、異常が発見された場合はどこの箇所が問題かを速かに発見することができます。計測誤差は3%以内と計測精度は高水準。CSV形式にデータを書き出すこともできますので、データの検証にも役立ちます。
また、発電見張り番はインターネット環境のある場所であれば、いつでも発電量や発電金額の確認が可能です。パソコンやタブレット、スマートフォンなど、さまざまな機器に対応しています。1つの管理画面で複数の太陽光設備を把握できるため、操作に時間を取られることはありません。通知先は3件まで登録可能で、異常があった際にはただちにメールでアラート通知される仕様です。
5.問題を早期発見するなら遠隔監視システムはマスト!
どれだけ技術が発展したとはいえ、太陽光設備は20年間メンテナンスフリーで機能するわけではありません。基本的には堅牢な設計になっていますが、内部は精密機械。些細なことで異常を起こす場合もあるのです。そして、こういった問題を放置するほど発電量は低下し、売電収入は減っていきます。
こうした事態が発生したとき、いち早く対処して収入源を守れるよう、遠隔監視システムの導入を検討してみてください。
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