塩害とは?海岸付近で太陽光発電を始めるときの注意点

今野 彰久

著者 今野 彰久

スマートエネルギー事業部の部長です。
自身でも太陽光投資をしているため、投資する方の目線でのご紹介を得意としています。

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「はたして沿岸部のエリアは、太陽光発電施設を建設する用地として相応しいのか」。これは、たびたび取り上げられる問題です。


海岸近くの用地は内陸部と比べ、日光を遮る障害物が少ないため日照条件が良く、また猛烈に気温が上昇する可能性が低いため、高い発電量が期待できます。そのため、海岸近くで太陽光発電施設を建設したいと望む投資家も少なくありません。


しかし、心配なのが「塩害」です。


このページでは沿岸部のエリアにおける塩害にスポットを当て、太陽光設備を設置する上で注意しなければならないポイントについて詳しく解説します。

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1.塩害は太陽光発電施設にどのような影響を及ぼすの?

海沿いのパネル

まずはじめに、塩害とはどういうものなのかを説明します。

「塩害」とは、建造物や自動車・農作物などに対し塩分を起因とする害の総称で、海水に含まれる塩分が金属や農作物に付着すると、腐食を促してしまい劣化を加速させるのです。また、塩化カルシウムを主成分とする融雪剤による被害も塩害とされます。

海岸付近に生活圏を置く住民にとって、塩害は深刻な問題です。特に屋外に設置している機器などは、潮風に年中さらされるため金属部分の腐食が進んでしまい、故障となるケースが少なくありません。

そのため塩害の恐れがある地域では、潮風が直接あたらないような場所に機器を設置することや、メーカーが提供する塩害対策仕様の機器を導入することで被害を最小限に留めているのです。

また塩害は屋外設置の機器だけでなく、建造物にも大きな影響を及ぼします。

建物のコンクリート部分に潮風や海水の飛沫があたり続けると、次第にコンクリートの内部に滲み込み、内部の鉄筋に錆を発生させ腐食がはじまります。その結果、コンクリートの強度が十分に保てなくなってしまうのです。

これら以外にも、海岸付近での生活圏内において塩害が及ぼす影響は多岐にわたり、住民はそれぞれに応じた対策を講じているのが実情です。

それでは、海岸付近に太陽光発電施設を設置した場合に塩害は、どのような影響を及ぼすのでしょうか?

(1)金属の腐食やケーブル端子に損傷を起こす

ご存知の通り、太陽光発電設備を構成する各部材のほとんどは、金属を素材としたものです。特にスチール(鉄)素材のものは塩分の影響をうけやすく、数年も経たないうちに錆による腐食がはじまります。

パワーコンディショナをはじめ、接続箱や集電箱などの「箱もの」はそのほとんどがスチール製なので塩害の影響をうけやすく、錆による劣化が著しい場合も少なくありません。

また「箱もの」の内部にまで、潮風や海水の飛沫が侵入すると、結線されているケーブル端子やケーブル事態を損傷してしまい、送電障害が起きてしまいます。

太陽光パネルに関して言えば、パネルのアルミ枠とガラスの僅かな隙間から塩分が侵入してしまうことで、バスバー(セルが発電した電気を流す電極)や、太陽光パネルの裏面に装着されているジャンクションボックスが腐食し、致命的な発電ロスを引き起こしてしまいます。

また、太陽光パネルを設置する架台はアルミ製のものであれば塩害の心配が減りますが、架台同士やパネルを固定する金具・ネジなどが腐食する可能性があり安心できません。さらに支柱杭に至っては、スチール製が主流であるため錆による腐食が懸念されます。

潮風や海水の飛沫による影響だけでなく、土壌に含まれる塩分も大きく影響することを忘れてはならないでしょう。

2.塩害地域とはどのようなエリアを指すの?

海岸付近における海水による塩害の度合いを示す指標として、一般的には「重塩害地域」と「塩害地域」の2つに区分されています。

しかし、この区分はあくまでも指標であり、土地の海抜高度や海水を巻き上げる風速・風向きなど様々な要因によって塩害の影響が異なるため、注意しなければなりません。

太陽光発電施設の建設用地として検討する上で、1種の参考材料として留めておくと良いでしょう。

表

3.塩害地域で太陽光発電を始めることはできるの?

塩害地域でも太陽光発電を始めることは可能です。ただし、設備の建設場所に応じた塩害対策が必須であることを心得ておきましょう。

ちなみに、「重塩害地域」に指定された用地に建設することはお勧めできません。日照条件がとても良いので、発電開始した当初は高い発電量が見込める分、投資効果に期待が寄せられます。ですが、3~4年も経過するとみるみるうちに塩害の被害をうけることになり、ダメージは相当なものになるでしょう。

ひとくちに塩害地域と言っても、場所によって環境はまったく異なります。用地の検討は慎重に行うことが大切です。

4.海岸近くで太陽光発電を始めるときのチェックポイント

沿岸部のエリアにおいて、塩害地域に該当する場所で太陽光発電を始める際に、必ず押さえておくべきポイントについて、いくつか挙げています。

前述したように、設置場所の環境は様々ですが下記のポイントは「塩害地域では必須となるポイント」です。

(1)投資候補のエリアにおける設置事例を参考にする

塩害地域に該当する用地に発電施設の建設を検討するならば、まず初めに近隣で既に運転している太陽光発電設備を参考にすると良いでしょう。その場合、発電設備の規模にこだわる必要はまったくありません。

あくまで塩害の実態や、対策の方法を知る上でのリサーチ作業です。できれば、投資候補のエリアに近い東西南北すべての方面をリサーチしてみましょう。

さらに可能であれば、その発電設備のオーナーにコンタクトを取り、発電施設の中を見学して細部にわたってチェックしたいものです。

塩害による損傷が起きている箇所や、どのような対策がされているかは、検討者として大いに参考になります。

また、オーナーから詳しい話を聞くことができれば尚更良いです。年間を通して対策費用がどれくらい必要になっているのか、収支バランスは上手くとれているのか等、実例から得られる情報は検討する上でとても貴重です。

もしも、既設の太陽光発電設備に触れることができない場合でも、諦めることはありません。エリア周辺にある太陽光以外の建造物や、設備機器の塩害状況を見学することで、十分検討の参考になります。

(2)既設の太陽光発電設備のリサーチにおけるチェックポイント

パネル

エリア付近で、運転中の既設発電設備を視察する機会が得られれば、以下の点を重点的にチェックしましょう。また、撮影許可を得て、後の検討資料として是非残しておきましょう。

①太陽光パネルのメーカーと型式

どのメーカーの何という型式なのかチェックしておきましょう。塩害による影響の度合いを知る上でも参考になります。

②支柱杭の種類や施工方法

どのような素材の支柱杭が用いられているのか、またその施工方法や防食方法をチェックしておきましょう。防錆用に塗装されている場合は、どのような塗料を使用しているかも確認しておくと良いでしょう。

③架台や金具の材質と防食処置の方法

架台はもちろん、架台同士やパネルを固定する金具も注意してチェックします。ボルトやナットの素材や大きさも確認しておきましょう。また錆が発生しやすい箇所に対して、どのように対策しているかも重要です。

④パワーコンディショナや接続箱など「箱もの」の腐食状況や防食処置の方法

設置している場所(位置や高さなど)や設置の方法などは、検討中である設計前段階では非常に参考になることが多いはずです。パワーコンディショナや接続箱などの「箱もの」は、太陽光パネルと並び、発電設備の重要な機関部です。既設の発電所が講じている対策は貴重な情報となるでしょう。

⑤太陽光パネルの高さや角度

「塩害」によって腐食が始まってから放置したままでいると、気付いた時には手の施しようがない状態になってしまいます。そのため、定期的な目視点検が被害を最小限に留める最善の方法と言えます。目視で点検しやすい高さに設置されているかを確認しておきましょう。

パネルに付着した塩分は、完全ではありませんが、ある程度であれば雨水が洗い流してくれます。しかし、パネルの角度が小さければその効果は期待できません。どれ位の角度で設置されているか、またその効果のチェックは大切です。

⑥ケーブルやコネクタへの影響

意外と見落としがちな部材として、PVケーブルやケーブル同士を連結するコネクタがあります。特にコネクタは、防水加工がされているにもかかわらず施工ミスによってショートしてしまうケースがよくあります。ケーブルやコネクタがどのように配線・整線されているかをチェックしておくと良いでしょう。

(3)太陽光パネルは塩害に強いものを選択する

塩害地域に設置する太陽光パネルは、当然ですが塩害に対応した強いものをチョイスしたほうが万策と言えるでしょう。パネル本体の価格は少々割高になるようですが、いくつかのメーカーが塩害地域でも対応する太陽光パネルを開発・販売しています。

例として、国内の有名パネルメーカーのひとつ「京セラ」は、第三者認証機関であるテュフラインランドによる「塩水噴霧試験」に合格し、認証を得た太陽光パネルを取り扱っており塩害地域における普及率を拡大しています。

重塩害地域を含む塩害地域において、太陽光発電施設の開発ニーズは今後も高まる傾向があります。それに伴い、国内外を問わず各メーカーによる製品開発も加速しています。

このことは今後、沿岸部エリアでの太陽光発電を検討する投資家にとって、追い風となることが期待されます。

(4)架台や周辺設備は塩害軽減の手立てが必須

太陽光パネルのみに塩害耐性があっても、架台や周辺設備に対策がされなければ塩害による損失は免れません。

つまり、太陽光投資を成功させるために大切なことは、太陽光発電を構成するすべての機材が調和を保ち、効率の良い発電量を生み出すことなのです。

機関部であるパワーコンディショナを筆頭に、周辺機器や架台など、どれをとっても不要なものはなく、全ての部材を塩害から守る必要があります。そのため、内陸部の発電設備では滅多に施されないであろう錆防止のための塗装や、純水などを使った定期的な洗浄などの手間が欠かせません。

また、場合によっては塩分が含まれていない土壌に入れ替えるなどの造成工事が必要になるかも知れません。

塩害地域で太陽光投資をする上で、これらの手間や対策費をケチれば、それ相応の被害を覚悟しなければなりません。内陸部の太陽光投資以上に「胡坐をかいて左うちわ」では、成功との縁は遠ざかるばかりでしょう。

(5)塩害に関するメーカー保証を要確認

太陽光パネルやパワーコンディショナなどの各設備は、メーカーによる保証が付与されています。

塩害による故障トラブルを保証する範囲が各メーカーによって異なるので、購入の契約前には必ず保証範囲について確認しておくことが大事です。言い換えれば、設備を設置する場所に適した保証が付与された設備の購入が必須という訳です。

投資家自身で判断せず、可能であれば、検討地に企画・施工会社やメーカーに足を運んでもらい、保証の適用範囲で該当するかを確認してもらうと安心です。

(6)塩害対策によるコスト増加を加味して収支計算をする

計算

建設候補地の環境にもよりますが、塩害対策の費用が想像以上に膨らむ場合があります。

と言うのも、塩害対策にかかるコストとは初期のイニシャルコストだけでなく、運用を開始してからのランニングコストも必要になってくるからです。

そのため、見込みの投資効果を得るためにどのような対策が必要か、またその予算についても入念なリサーチを元に、事前にしっかりと掘り下げておくことが大事です。

太陽光パネルの経年劣化による発電ロスや、パワーコンディショナなどの機械設備のメンテナンス費用なども考慮した上で、投資の前段階で細かく収支計算をし、投資効果が見込めることを確認しておかなければなりません。

関連記事:太陽光発電のメンテナンスが義務に!費用の相場とメンテナンス時の注意点

5.海岸付近へ設置するときは耐久性をシビアに確認しよう

太陽光発電施設の候補地として、海岸付近の用地は日照条件や気温のことなど多くの魅力があることも確かです。

しかし塩害による影響を軽視すると、大きな痛手を負ってしまうことになります。架台や太陽光パネルなどの発電設備の塩害耐性が、候補地に適しているかシビアに検討しなければなりません。

加えて、定期点検のスケジュールや内容と防食対策に関わるメンテナンスも必要です。

20年という長い期間、いかにデメリットを抑えながらメリットを引き出すかが、沿岸部エリアにおける発電事業の成功の鍵を握っていると言えるでしょう。

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