2019.08.23 Aug
更新日時:2019.09.13 Fri
野立て太陽光の雑草対策は自分でできる!業者に依頼すべきケースも解説
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野立て太陽光発電において悩みの種となるのが、パネル周辺に生い茂る雑草です。
太陽光発電を専門に雑草対策を施す業者も多いようですが、それなりに費用もかかってしまいます。対処に悩む太陽光発電のオーナーは、業者に依頼すべきかどうか迷うところです。
実は、業者に依頼せずとも野立て太陽光発電設備の雑草対策は自分でもできるのです。ただ、設備の規模や状況によっては業者に依頼すべきケースもあります。
今回は、自分でできる太陽光発電設備の雑草対策と、業者に依頼すべきケースを解説していきます。
目次
1.野立て太陽光発電の雑草対策は自分でできる!
設置した当初は思いもしなかった雑草問題に悩まされるオーナーは多いようです。専門業者に雑草対策を依頼するのも1つの方法ですが、もちろん費用がかかります。
そうなると、それだけ経費が増えることになり、収益も低下してしまいます。太陽光発電設備の規模や土地の状況によっては業者に依頼する方がよい場合もありますが、自分でできる雑草対策はいくつかあります。
なお、「太陽光発電所のメンテナンス・運用経費は、どのくらいかかるのだろう?」という疑問は、シミュレーションシートを使えば一目で分かります。
「物件を探す」から価格・利回り・立地を入力すれば、各物件のシミュレーションを閲覧できるので、本記事とあわせてご参照ください。
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2.太陽光発電所周辺の雑草を処理する5つの対策
まずは、自分でできる雑草対策について、どのような方法があるのか確認していきましょう。
(1) 草刈り
最もシンプルで費用がかからない方法とは、手動で草刈りを行う方法です。軍手と草刈り鎌さえあれば、雑草をきれいに刈り取ることが可能です。
①メリット
費用は、ホームセンターなどで軍手と鎌を購入したとしても1,000円ほどです。刈り取った雑草を乾燥させて燃えるゴミで出したとすれば、ゴミ袋代が数百円かかるだけですし、埋め立てて堆肥として活用すれば処分代は無料です。
②デメリット
確かに草刈りは費用がかかりませんが、自分でできる範囲や回数に限界があります。6~10月の間は草刈りをしても勢いよく生えてきますので、2〜3週間おきに反復して行う必要があります。太陽光発電の規模が小さく、かつ時間に余裕がある方に無理のない雑草対策です。
(2)草刈り機を使う
手動の草刈りが厳しいと思われる方には、草刈り機を活用する方法もあります。草刈り機であれば手動よりは手間も時間もかからず、広範囲での作業も可能となります。
①メリット
草刈り機は家庭用サイズを購入するのであれば、ネット通販で1~2万円ほどです。農業用のプロ仕様の草刈り機であれば、農機具レンタルショップから1,500~2,000円ほどでレンタルすることも可能です。
費用は手動の草刈りよりは少し高くなりますが、手間や時間は大幅に削減できます。
②デメリット
機械の扱い方が素人には難しく、太陽光発電設備を傷つけてしまう恐れがあります。発電機や充電器が別途で必要な場合は、追加の費用がかかります。
また、草刈り機を使う場合でも雑草が繁殖するスピードは変わらないため、1ヶ月に1度は草刈りを行なわなければなりません。
(3)除草剤を撒く
草刈り機を使ったとしても、手間や体力面で限界を感じる方は除草剤を撒く方法があります。除草剤には、すでに生えている雑草に撒く茎葉処理剤と、雑草が生える前に土に撒く土壌処理剤、両方の特性を持つハイブリッド型の大きく3種類に分かれます。
除草剤の種類に関しては「草刈りを怠ると発生する6つの問題!どう対処すべき?」で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてください。
①メリット
除草剤の場合は、草刈りよりも対処の頻度は少なくて済みますし、作業も楽になります。費用は、5ℓ(12,500㎡分)で7,000~15,000円ほどです。
②デメリット
雑草対策としての手間は大幅に軽減できますが、最低でも年に3回ほどは除草剤を撒く必要があり、土壌や雑草の種類によっては効き目が出にくい場合もあります。また、除草剤の使用に対して近隣から苦情がくる恐れがあるので、事前の確認が大切です。
(4)砂利を敷き詰める
草刈りも除草剤も、結局は雑草が生えてきてキリがない、と嘆かれる方に好まれている雑草対策は、砂利を敷き詰める方法です。土壌に砂利を敷き詰めることで、雑草が生えにくくなります。
①メリット
砂利を敷き詰める方法は、草刈りや除草剤のように繰り返し定期的に行う必要がない点にメリットがあります。1㎡に対して約10ℓの砂利の容量が必要で、10ℓの砂利は200~400円ほどで購入できます。
②デメリット
太陽光発電設備の敷地全体に砂利を敷くのは容易ではありません。砂利の持ち運びには多大な労力がかかります。
(5)グランドカバープランツを植える
砂利と同様に労力や時間はかかるのですが、一旦成功すれば見た目も美しく快適な雑草対策です。グランドカバープランツとは、芝生やクローバーなど繁殖力が強く、かつ高く伸びない草類のことです。
①メリット
グランドカバープランツを植えることで、その他の雑草が育つのを防げます。景観を美しく保ちながら雑草対策ができることで、密かに人気が出ている方法です。種類によりますが1㎡分で200~500円ぐらいです。
②デメリット
土壌に合ったグランドカバープランツ選びや、育成に専門的な知識が必要となり、園芸に興味がない方には難しい方法です。育成に成功すれば雑草の心配はほとんどなくなりますが、その代わりにグランドカバープランツのメンテナンスが定期的に必要です。
これら5つの雑草対策は、それぞれの状況に応じて向き不向きがあり、どの方法を選んだとしても一長一短だといえるのが現状です。
確かに費用は抑えることは可能ですが、多大な労力・時間がかかったり、専門知識が必要だったりと完璧な雑草対策として活用するには問題が生じるオーナーも多いかもしれません。
3.コストかけられる場合におすすめ!2つの雑草対策
もう少し雑草対策にコストをかけられるなら、以下の方法2つもおすすめです。
さらにおすすめの雑草対策 |
防草シートを活用する方法 |
コンクリート舗装で防草する方法 |
この2つの方法であれば、費用や手間、時間、メンテナンスの4つのポイントから、バランスがとれた経済的な雑草対策となります。
すでにご紹介した5つの対策と並行して行うなど、それぞれの状況に合わせて選びましょう。
4.太陽光発電所周辺に防草シートを使用する方法
では、おすすめの雑草対策の1つ、防草シートを活用する方法をご紹介していきます。
(1)防草シートとは
防草シートは、専門業者でもよく紹介している雑草対策の1つです。防草シートとは、特殊な素材でできたゴザのようなシートで、土の表面に敷くことで雑草が生えてくるのを防げます。
防草シートにも様々な種類があり、それぞれ防草の強度やシートの耐久性などが異なります。一般的に、防草シートは1m×50mなどロールで販売されてあり、比較的軽量で素人でも簡単に取り扱うことができます。
良質な防草シートを選んだうえで、しっかりと施工しておけば10~15年はほとんど手間をかけずに防草できるといわれています。
(2)防草シートの種類
防草シートは大まかに3種類あります。
繊維製防草シート:1m×50m/3,000円~ |
帯状のフィルム繊維編み込んだシート。安価のものが多いが耐久性、吸水性に欠ける。 |
ニードルパンチシート:1m×50m/7,000円~ |
針のような細かい繊維を絡ませて布状に加工したもの。耐久性はあるものの重量があり施工しづらい。 |
スパンボンドシート(ザバーンシート):1m×50m/15,000円~ |
特殊繊維を1本ずつ熱で融着加工してある。防草効果、透水性が高く耐久性にも優れている。 |
おすすめの防草シートは、上記の表からもわかるようにスパンボンドシート(ザバーンシート)タイプです。
費用を惜しんで安価なものを購入しても防草効果が弱い、すぐに劣化する、水がシートに溜まるなど、結局は雑草対策の再検討が必要になってしまいます。
防草シートは雑草対策としては非常におすすめの方法ですが、防草シートを活用する前にメリットとデメリットをしっかりと確認しておくことが大切です。
①メリット
防草シートは、費用を抑えながらも高い効果を持つ雑草対策ができ、中長期的な防草効果が期待できます。これにより、土地の管理が非常に楽になります。
②デメリット
シートが土地の大部分を占めるようになり不自然に見えるため、近隣住民から景観に対する苦情がくる恐れがあります。また、長期間効果があるとはいえ、いずれはシートの交換が必要となります。
以上のように、防草シートを活用するメリットは大きいのですが、事前に近隣住民へ挨拶をしておくなど配慮が欠かせません。また、防草シートを選ぶ際にも長く効果的に使えるものを選ぶことが大切です。
5.太陽光発電所周辺をコンクリート舗装で防草する方法
半永久的に防草可能で、たびたび雑草対策を行う必要がないといわれているのがコンクリート舗装です。ただし、コンクリート舗装は自分で行うには限界があります。
小規模な敷地であれば自分でコンクリート舗装を行う方もいますが、容易な作業ではないため業者に依頼する方がよいでしょう。
(1)太陽光発電所周辺に施すコンクリート舗装とは
コンクリート舗装とは、文字通り土のうえをコンクリートで舗装する方法です。
1回の施工でほぼ半永久的に防草することが可能です。メンテナンスもほとんど必要ありません。
①メリット
コンクリート舗装の最大のメリットとは、1回の施工で半永久的に雑草対策が可能となる点です。稀に、コンクリートのひびから雑草が生えてくることもありますが、簡単に補修することが可能です。施工後も手間をかけたくない方には最善の雑草対策だといえます。
②デメリット
一方、広範囲のコンクリート舗装は業者に依頼するのが一般的なので、費用がかかってしまいます。また、原状回復が非常に困難となりますので、いずれは農地に転用したい方や土地を借りて太陽光発電を設置されている方には不向きです。
6.雑草の放置は収益率の低下や周囲とのトラブルに
雑草対策は野立て太陽光発電設備において避けることのできない厄介な問題ですが、面倒だからと放置しておくとさらに厄介な問題に発展しかねません。
仮に雑草を放置しておいた場合はどのような問題が起こりえるのでしょうか。
(1)太陽光発電所の収益率低下
まず、雑草が生い茂ることによって悪影響を受けるのは太陽光パネルです。
雑草によって直射日光を遮ることになり、パネルが収集する太陽の光が少なくなります。太陽の光が少なくなるということは、売電率が低下します。
当然ながら、収益率も低下するというわけです。
(2)太陽光発電設備の不具合や故障
次に考えられる雑草によるトラブルは、雑草によって太陽光設備に不具合や故障が起きる可能性です。雑草はパネルの表面だけでなく、裏側やいたるところに生い茂ります。
太陽光設備の機械の内側に雑草が入り込むのを避けるためにも、雑草対策は欠かせないのです。
(3)周囲とのトラブル
さらに、放置した雑草に対して周囲から苦情がくることが考えられます。
虫や小動物の生息場所となったり、ゴミの不法投棄がしやすくなったり、単に景観が悪くなったりすることから周囲とのトラブルになりかねません。
従って、野立て太陽光発電では雑草対策は避けて通れない重要な問題だといえるのです。
5.太陽光発電の雑草対策は業者に依頼すべき?
自分でもできる雑草対策を紹介しましたが、状況によっては業者に依頼した方がよいケースもあります。
(1)状況によっては業者に依頼した方がよい
業者に依頼した方がよいのは、どのようなケースなのでしょうか。
①作業が苦手な方
雑草対策は方法によっては決して難しい作業ではないのですが、もともと屋外での作業が苦手な方には不向きです。体力に自信がない方は、迷わず業者に依頼するようにして下さい。
費用を抑えようと無理をしたばかりに、ケガや病気で数倍の医療費がかかってしまえば元も子もありません。
②本業が忙しい・遠方の方
野立て太陽光発電は副業や投資の一環として行う方も多く、主要の収入源となる本業が別にある場合がほとんどです。本業が忙しい方は、業者に依頼した方が経済的な場合もあります。
太陽光発電の雑草対策に多くの手間と時間をかけたばかりに本業に支障が出れば、トータル的な収入は低下してしまいます。また、太陽光発電施設が遠方にあり、気軽に行き来できない方は時間効率が非常に悪くなりますので業者に依頼した方がよいです。
実際にスマエネのインタビュー記事に登場する投資家のなかにも、メンテナンス作業を外注している人は多いです。
関連記事:副業で太陽光発電投資ってどうなの?経験者4人にリアルな声を聞いてみた
③借地に設置している方
借地にて太陽光発電投資を行っている方は、雑草対策の方法は慎重に選ぶことが必要です。借地の場合は、土地を返還する時に現状回復することが契約で規定されてあるはずです。容易に撤去できない方法で雑草対策をしてしまうと、後で多額の費用がかかる場合があります。
業者に状況を説明したうえで、適切な方法を相談してみるといいでしょう。
(2)雑草処理を業者に依頼した場合の費用相場
では、実際に専門業者に雑草対策を依頼するならどれくらいの費用がかかるのでしょうか。施工方法や施工する人員数などによって費用は変動しますが、依頼した場合の概ねの費用相場をご紹介します。
業者に依頼する際に注意しておきたいことは、除草と除草した雑草の処分は別料金になっている場合が多いことです。自分で雑草の処分を行えば費用を抑えられます。
1㎡あたり概ねの費用相場 | |
草刈り | 200~500円 |
除草剤散布 | 200~600円 |
砂利敷き | 2,000~3,000円 |
グランドカバープランツ | 1,500~2,500円 |
防草シート | 1,500~2,500円 |
コンクリート舗装 | 7,000~10,000円 |
(3)雑草処理を任せる業者の選び方
雑草対策を専門とする業者は多く、業者によって実績や技術、料金の課金方法が異なります。業者に依頼する際には、数社の見積もりの内訳や施工方法などを比較検討したうえで選ぶことが大切です。
最近は、インターネットで業者の詳細や施工事例が確認できます。業者のHPをチェックしながら、長年の経験と実績がある信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
6.太陽光発電の雑草対策は状況に合わせた方法で
今回は、自分でもできる雑草対策について解説しました。
雑草は、アスファルトを割ってでも生えてくるほど強靭な生命力を有しています。あらゆる手を尽くしても、完全に雑草を絶つことは不可能です。しかし、雑草対策を適切に行うことによって、その繁殖を最小限あるいはゼロに近い状態に抑えていくことは可能です。
とくに野立て太陽光発電設備の場合、雑草が育ちやすい環境を備えている場合が多くなります。雑草が生い茂る前に早めに対策を立てていくことが、費用や手間を抑える重要なポイントとなります。
放置した雑草は、周囲とのトラブルを招くだけでなく自身の収益率にも悪い影響を与えかねません。それぞれの状況に合わせた方法で、経費対効果を考慮した最適な雑草対策を選びましょう。
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