太陽光発電モジュールがまるわかり!基本知識から選び方まで徹底解説

今野 彰久

著者 今野 彰久

スマートエネルギー事業部の部長です。
自身でも太陽光投資をしているため、投資する方の目線でのご紹介を得意としています。

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太陽光発電システムを考えるときに、最も注目するポイントは太陽発電モジュールではないでしょうか。モジュールがなければ、太陽光発電は始まりません。


モジュールを選ぶ際は、発電効率だけでなくその特性を十分に理解したうえで適切な比較検討する必要があります。


本記事では、モジュールを網羅的に理解できるよう、基本知識や選び方、注意点を解説していきます。

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1.太陽光発電モジュールとは?

パネル

そもそもモジュールとは、どのようなものなのでしょうか。

モジュールの基本の役割や構造、そして太陽光パネルとの違いを、1つずつ詳しく見ていきましょう。

(1)太陽光発電モジュールは太陽光発電システムの動力源

モジュールは、受光した太陽光の光エネルギーを電気エネルギーへ変換できる、太陽光発電システムを構成する1つの部材です。太陽光発電システムにおいては、いわば動力源としての役割を担っています。

モジュールはパネル状になっていますが、1枚だけでは発電量が小さいため、必要な枚数だけ設置して発電量を稼ぎます。このとき、モジュールは1枚単位で発電するので、家の中で利用したり電力会社へ売電したりするためには、電力をひとまとめにしなければなりません。

また、モジュールで発電した電力は、そのまま住宅の家電製品で利用したり売電したりできない直流電流です。

このような利用や売電における条件をクリアするためには、モジュールだけではなく、太陽光発電システムとして機能させる構成部材の存在が欠かせません。

たとえば、発電した電気をまとめる接続箱や、交流電流へ変換するパワーコンディショナが挙げられます。モジュールは、このような電気機器と組み合わせて利用することで、初めて自家消費や売電が可能となります。

(2)太陽光発電モジュールと太陽電池セルの関係

モジュールについて調べていると、「太陽電池セル」という言葉を目にすることがあります。太陽光発電メーカーのカタログや仕様書を見ていても、モジュールとセルで性能を分けて表記している場合も見受けられます。

この2つの名称は、どのように使い分けられているのでしょうか。その答えは、構成単位の違いにあります。

①セル

モジュールは格子状になっていますが、この1つ1つの格子こそが「太陽電池セル」です。

つまりセルは、太陽光発電システムにおける最小の構成単位ということになります。

セルの発電量は1枚あたり数W程度で、発電した電気はグリッド線やバスバー電極を通じて流れていきます。

②モジュール

セルの集合体として1枚のパネル状になったものを指して呼びます。1枚のモジュールで、50〜70セル程度で構成されていることが多いです。

モジュールの構成部材は、セル以外にも表面のガラスや金属フレームなどさまざまです。

モジュール内では、セル同士をつなぐバスバー電極がひとつなぎになっています。そのためセルから流れてくる電流は、1枚のモジュールの発電量として抽出できるのです。

そして、モジュールも次のモジュールと直列接続されています。このモジュール接続した構成単位を、「ストリング」と呼びます。

③アレイ

モジュールが架台に設置されて1つにまとまった構成単位です。アレイに設置されるモジュール枚数によりますが、基本的には1つのアレイに複数のストリングが存在することになります。

このストリングをパワーコンディショナや接続箱に接続することで、電力をまとめていくのです。

図

(3)太陽光発電モジュールの構造と各部位の役割

モジュールの構造や、その各部位の役割について解説していきます。

モジュールを分解すると、以下の図のような部材が層状に重なり合っているのがわかります。

図

それぞれの部材が担う役割を説明していきます。

①フレーム

モジュールで使用されている複数の部材を組み付けるための部材です。モジュールは、フレームでの固定と接着剤によって、最終的に1枚のパネルとして成り立っています。

フレームの材料は、基本的にアルミやステンレスといった金属材料です。構造設計においては、モジュールの表面に雨水が溜まらないように、そしてモジュール背面に雨水が漏れ出ないよう、雨水対策が施されています。

そのほか、モジュール間のケーブル接続やアース線の取り付けポイントなど、さまざまな工夫が取り入れられています。

②強化ガラス

モジュール表面には、保護剤として強化ガラスが使用されています。

強化ガラスが用いられている理由は、落下物や飛来物があったとしても、簡単にヒビが入ったり割れたりしないためです。ガラス表面には、撥水性もしくは親水性のコーティングがされており、汚れがつかないように、そして雨水が流れ落ちやすいようになっています。

③封止シート(EVA)

モジュール内部のセルを接着、およびセルの保護や固定化といった役割を担っている部材です。

封止シートは、セルをサンドイッチして封をする形で使われます。原材料としてはエチレンビニルアセテート(EVA)が利用されていることがほとんどです。

太陽光をセルに到達させるための透明性、そして発電時の発熱に耐えられるような耐熱性能が求められます。モジュール内部への湿気や粉塵などの侵入から守り、セルの劣化を防いでくれているのです。

④バックシート

モジュールの最背面に配置される部材です。

主なバックシートの役割は、モジュールの裏面を保護することです。バックシートは屋外環境に直接さらされることになるので、耐候性や耐湿性などさまざまな条件が求められます。

材料としては、高分子フィルムを他積層したものが用いられています。さらに副次的な要素として、太陽光を反射してセルへ入射する太陽の光量を増やすといった効果もあります。

そのため、近年ではバックシートには光を反射しやすい白いものが使われることが多くなりました。

⑤ジャンクションボックス

モジュールで発電した電気を、外部に出力する端子ボックスです。

また、ジャンクボックスの役割は出力だけではありません。モジュール同士を直列接続するためにある、ケーブルのコネクタ差込口でもあります。

つまり、モジュールで発電した電気は隣のジャンクションボックスへ流れ、そのモジュールを経由してまた次のパネルへと流れていくのです。

ジャンクボックスは、モジュールの背面に配置されています。バックシート同様に耐候性や耐湿性などが求められるほか、ケーブルの接続不良や不具合によって熱が溜まりやすい部分になるので、高い耐熱性や難燃性が求められます。

(4)太陽光パネルと太陽光発電モジュールは違う?

モジュールに似た表現として、太陽光パネルやソーラーパネル、太陽電池モジュールなどの名称があります。

実のところ、これらはすべて同じものを指しています。名称が違うだけで、その意味合いは全く同じものです。

太陽光発電の市場浸透とともに、当初はソーラーパネルと呼ばれていたものが、太陽光パネルや太陽光発電モジュールと呼び方が変化していきました。

特に、ソーラーパネルは太陽熱温水器など太陽熱システムと混同することがあり、メーカーなど関係者からは使用が避けられる傾向にあります。

メーカーや業者によって呼び方が異なりますが、会話の意味を取り違えることのないようにしておきましょう。

2.太陽光発電モジュールの基本知識と選び方

パネル

では、実際にモジュールのメーカーや機種を選んでいく中で、どのような基準で比較検討を進めればよいのでしょうか。

ここでは、モジュールの種類や性能など、比較検討を行ううえで基本知識として最低限知っておきたいことを解説します。各メーカー・機種によって異なるポイントを把握して、モジュールの選び方を理解していきましょう。

3.太陽光発電モジュールの種類

モジュールは、使用されるセルの材料によって種類が分かれます。

現在モジュールとして主に使われている材料は、シリコン系と化合物系の大きく2つです。さらに太陽光発電システムとして利用されるのは細かく5つあります。

それぞれの材料の特徴をまとめると、以下の表のようになります。

セル材料 特徴 変換効率
シリコン系 単結晶

シリコン

純度の高いシリコンを原材料としたセル。精錬や生産に手間がかかり、製造コストが高い一方で、純度が高い分だけ変換効率は高い。

主に、小さい面積でも発電量を稼ぎたい住宅用太陽光発電製品としてラインナップされることが多い。

〜25%
多結晶

シリコン

部分的に結晶化したシリコンを集めて製造された太陽電池セル。

単結晶シリコンと比べると純度が低いため変換効率も劣るが、製造コストが安く済むため安価。

主に、コストを重視する産業用太陽光発電に利用される。

〜20%
タンデム型

(多接合型)

アモルファスシリコンや薄膜多結晶シリコンなど、複数種類の太陽電池を重ね合わせたセル。

層状に重ね合わせると、それぞれ異なる波長域の太陽光を吸収できるため、変換効率を高められる。

〜20%
化合物系 CIS 主成分として、銅、インジウム、セレンを使用したセル。

光を吸収しやすい特性を持っており、暑さがシリコン系の1/100程度で済む。生産効率が良いため、低コストで製造が可能。

また、熱や影に強いという特性を持っており、シリコン系に比べると変換効率は低い傾向にあるものの、実発電量は多くなるという特徴がある。

〜20%
CIGS 上記CISに、ガリウムが添加されたセル。

特性としては、CISとほぼ似たものを有しており、欧米を中心に普及している。

CIGSセルの中には、有害物質であるカドミウムを使用しているものがあるが、そのようなセルは日本での使用が禁止されている。

〜15%

どの材料に関しても、変換効率は各メーカーの研究開発によって年々更新されています。まだ商用化には至っていないものの、実証実験では上記表よりも高い変換効率を叩き出しているメーカーもあり、今後も変換効率は少しずつ上っていきそうです。

また、このほかにも現在研究開発段階のものとして、有機系の有機薄膜や色素増感、量子ドット太陽電池と行った素材もあります。いずれも低コストや高性能、形状面で優れた特徴を有しており、実用化が期待されています。

4.太陽光発電モジュールの性能

モジュールの性能として、注目すべき指標は大きく次の3つがあります。

モジュール性能の指標となるもの
変換効率
出力
価格

それぞれの指標の意味と、比較する基準について確認していきましょう。

(1)変換効率 

モジュールが受光した太陽光のエネルギー量に対して、何%を電気エネルギーへ変換できるかの割合を示した指標です。

もちろん、変換効率が高いモジュールほど性能がよく、発電量が増えるため売電収入も増加します。メーカーのカタログや仕様書を見ると、モジュールの変換効率には「セル変換効率」と「モジュール変換効率」の2つの指標があることがわかります。

セル変換効率はセル単体での変換効率、モジュール変換効率はモジュール1枚あたりの変換効率です。

モジュールはセルの集合体なので、変換効率が変わらないように思いますが、実際にはモジュール変換効率のほうが低い数値なっています。これは、セルで発電した電力がグリッド線やバスバー電極を伝達している間に、電力のロスが発生するためです。そのため、各メーカーで比較検討をする場合は、モジュール変換効率を基準としましょう。

また、カタログに掲載されている変換効率の値は、あくまでもある環境条件下における理論値に過ぎません。実際には、気温や湿気などさまざまな外的要素で変換効率は変わります。

ただ、このモジュール変換効率は発電量に影響しますが、本質的に比較する際には次に解説する出力で比較するほうが良いです。

(2)出力

一定の条件下で太陽の光がモジュールへ照射されたときに発電する、電力量のことをいいます。

出力は、メーカーのカタログや仕様書では「公称最大出力」と表記されていることが多いです。公称最大出力とは、AM1.5、放射照度1,000W/㎡、モジュール温度25℃という条件下で計測された出力を指します。

もちろんこれは理論値であり、周辺環境や気象条件によっても出力は変わります。

①変換効率と出力のどちらで比較すべきか

結論から述べると、モジュールは「出力」で比較をするようにしましょう。

変換効率は、あくまで単位面積あたりの数値です。つまり、モジュール1㎡の出力に他なりません。そのため、モジュール1枚分の面積がそれぞれ違えば、1枚分の性能としては変換効率で単純比較ができなくなります。

変換効率が数%ほど高くなっていても、モジュールの面積が30%大きくなれば出力も30%大きくなるのです。

(3)価格

モジュールの性能という観点からは少しずれますが、価格もカタログに記載されている指標の1つです。

とはいっても、太陽光発電においてカタログに記載されている定価は全く当てにならないため、絶対に参考にしないでください。

理由は、大きく2つあります。

①購入する販売店によって価格が全く違う

実は、同じメーカーの同じ機種のモジュールであっても、たいてい購入する販売店で価格は異なります。

販売店の購入量やメーカーとの関係性によってメーカーからの仕入れ値が異なりますし、経由する仲介業者の数も変わるためです。

②モジュール単体で価格比較をしても意味がない

太陽光発電は、パワーコンディショナや架台などシステム全体として価格で比較する必要があります。太陽光発電業界では、太陽光発電モジュールで大幅に値引きをして、システム全体で儲けが出るように価格を調整するのがほとんどです。

そのため、設備や工事代などを含めた、全体の費用を考慮して比較をする必要があるのです。

販売店は、太陽光発電のシステム全体で売れる価格、取れる利益がいくらになるかが重要になるため、相見積りを取得して全体の費用をもって比較検討をしましょう。

5.太陽光発電モジュールの保証

保証

モジュールには、出力保証と製品保証の2つの保証がついています。

(1)出力保証

モジュールを一定期間利用した後の出力を、何%まで保証するのかというものです。

おおむね保証期間としては20〜25年が一般的で、保証体系としては10年で公称最大出力の80%程度、20年で70%程度というタイプが多くなっています。保証年数や保証%の数値、期間中の保証%の推移などは各メーカーによって異なります。

仮に保証条件に該当する物が出てきた場合、そのモジュールを無償交換してくれます。

(2)製品保証

メーカーによって定められている設置基準や使用環境を遵守していたにもかかわらず、製品不具合が起きた際に無償対応してくれる保証です。

こちらは、多くのメーカーで10年間に設定されることが一般的になっています。

太陽光パネルは非常に高額な買い物になり、運用期間も長期間です。安定運用という目線で、保証にも気を配っておきましょう。

(3)太陽光発電モジュールの選び方

主要メーカーのモジュール性能を比較すると、以下の表のようにまとめられます。

メーカー 型式 公称最大出力 モジュール

変換効率

パナソニック VBHN325SJ53 325W 19.4%
シャープ NU-310YC 310W 18.9%
京セラ KK285P-5CD3CG 285W 17.3%

カナディアン

ソーラー

CS3U-390MS 390W 19.66%
サンテック STP380S-24/Vfh 380W 19.3%
トリナソーラー TSM-DEG6M.20(II) 340W 19.7%
ジンコソーラー JKM300M-60-J 300W 18.33%

各メーカーのラインナップの中から代表として、ハイエンドモデルを紹介しています。表からわかるように、変換効率はそこまで大きな差はありません。

一方で出力に関しては、海外メーカーの方が1枚の面積が大きいモジュールをラインナップしており、その分だけ出力が高くなっています。実際に見積もりを取得して、設置できる総出力と価格のバランスで検討をすすめるのが良いでしょう。

このような性能情報に加えて、販売店から提示される発電量シミュレーションの情報も考慮に入れて比較するべきです。ただ、発電量シミュレーションもメーカーごとに算出条件が異なるため、あくまで参考程度に捉えておきましょう。

6.太陽光発電モジュールの7つの注意点

注意

モジュールを選んで、実際に太陽光発電システムの稼働を始めた後に注意点があります。そのポイントは、大きく次の7つです。

太陽光発電モジュールの7つの注意点
モジュール表面の汚れ
モジュール表面のガラス割れ
ホットスポット
自然災害での破損
盗難
モジュール内部の経年劣化
廃棄

安定した売電収入を得るためにも、発生原因とその影響度合い、そして対策を把握しておきましょう。

(1)太陽光発電モジュール表面の汚れ

モジュールのガラス表面には、コーティング処理が施されているため、基本的にはガラス表面に汚れが付着しても雨で流れ落ちる設計になっています。

ただし長期間利用していくうち、どうしても水垢や微細なゴミ、砂などが残り、ガラス面の汚れが目立ってくるのです。外見上の問題だけならまだ良いのですが、実際に汚れによって発電量が1〜3%程度低下することがわかっています。

自分で水洗い等をして汚れを落とそうと考える気持ちもわかりますが、せっかくのコーティング剤が剥げてしまうこともあります。気になる方は、必ず専門業者に依頼しましょう。

(2)落下物による太陽光発電モジュール表面のガラス割れ

モジュールは、鳥の糞や雹などの落下物でガラス面が割れてしまうことがあります。表面が強化ガラスになっているとはいえ、落下物の大きさやスピードによって割れてしまった事例はいくつもあります。

ガラスが割れてしまうと、太陽の光を上手く受光できず発電量が低下してしまいます。定期的な点検を行って、ガラス割れがないか目視で確認しましょう。

(3)ホットスポット

ホットスポットは、モジュールの一部分が局所的に発熱し温度上昇を起こす現象です。

モジュールの一部分が影や雪に覆われると、発電した電流の流れがせき止められ、逃げ場を失った電気エネルギーが熱エネルギーに変わることで発熱します。

ホットスポットが発生した場合、発電量の低下状態に陥り、最悪の場合は火災に繋がります。ホットスポットの発生は、モジュール1枚単位で発生するため、太陽光発電システムの発電状況からは気づかないことが多いです。

そのため、設置前の周囲環境の確認はもちろん、定期的な点検もかかせません。

(4)自然災害での太陽光発電モジュールの破損

自然災害大国ともいわれる日本では、特に台風によって引き起こされる被害が多く、強風によるモジュールの飛散、豪雨での水災による倒壊・流失などが挙げられます。

また、近年では台風以外にも、竜巻による強風やゲリラ豪雨による水災などが挙げられます。自然災害による故障は、メーカー保証の対象外となるため、自然災害保険などへの加入が必要です。

また、自然災害でさらに厄介なのが、2次災害で第三者へ被害を与え、加害者となる可能性があるということです。

そのような場合、自然災害保険でも補償対象となりませんので、別途個人賠償責任保険などへ加入を検討しましょう。

(5)太陽光発電モジュールの盗難

最も意外な注意点が、盗難です。

太陽光発電システムは多くの場合、郊外かつ人家が周りにないところに設置されやすいため、盗難者に狙われやすいのです。

フェンスや防犯カメラ等を設置し、侵入障壁を高めて予防をすることに加え、盗難保険へ加入する必要性も出てくるかもしれません。

(6)太陽光発電モジュール内部の経年劣化

利用しているうちにさまざまな要因が積み重なり、経年劣化していきます。

劣化の要因としてあげられる代表的なものは、ゆがみや振動によるマイクロクラック、湿気によるEVAの劣化などです。経年劣化による発電量低下は、年0.3〜0.5%程度といわれています。

1年で見ると影響が小さいように感じますが、20年経てば出力低下の割合は6〜10%です。モジュールを選ぶ際には、出力保証の期間や保証範囲を確認したうえで慎重に選ぶべきでしょう。

(7)寿命を迎えたモジュールの廃棄

モジュールもいつかは役目を終えて、廃棄するときが来ます。

モジュールは複合部材を接着しているため、部材の分離が難しくリサイクルに向いていません。また、モジュールには、微量ながら有害物質も含まれているため、正しい処理を行う必要があります。

そのため、適切な処理ができる産業廃棄物業者へ、含有されてる成分等を伝えたうえで、対応をお願いすべきです。また、事業計画時に廃棄費用の積立ても考慮することを忘れないようにしましょう。

関連記事:太陽光発電所の撤去費用はいくら?相場と安く撤去するポイントとは?

7.太陽光発電モジュールは比較ポイントと注意点を理解して最適な選択を!

モジュールは、太陽光発電システムの動力源であり、他の構成部材に比べても価格インパクトが最も大きいです。

各メーカーの性能比較をする基準としてよく挙げられる変換効率ですが、あくまでも単位面積あたりの性能であって、太陽光発電事業として見ると比較項目にふさわしくありません。

モジュールを選ぶときには、太陽光発電システムとして設置できる総出力と価格、そして発電シミュレーションをベースに比較を行うべきです。また、太陽光発電システムが稼働後の挙動も含めて検討を進めなければ、後々後悔することになります。

特に、モジュールの経年劣化や故障等の注意点は重要なポイントです。保証内容が十分であるかも留意して、最適な選択をしていきましょう。

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