収益計算を公開!2019年スタートの太陽光発電は損なの?

今野 彰久

著者 今野 彰久

スマートエネルギー事業部の部長です。
自身でも太陽光投資をしているため、投資する方の目線でのご紹介を得意としています。

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太陽光発電は、FIT制度が導入された2012年から、投資商品として期待を集めてきました。その一方で、「太陽光発電に投資をしても損をする」という情報を目にする機会もあります。


はたして、2019年からスタートすると太陽光発電投資は損をしてしまうのでしょうか。


本記事では、スマエネ掲載の実物件の収支計算を例に挙げて、2019年の太陽光発電の損得の実態を解剖していきます。

スマエネの「物件を探す」に掲載している物件情報では、運用にかかる具体的なコスト・収入をシミュレーションシートにまとめて、どれほど利益を得られるのか解説しています。

希望する価格・利回り・立地を入力するだけで、理想に近い物件をピックアップできるので、本記事とあわせてご参照ください。

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1.太陽光発電は得!損するケースが少ない理由とは?

パネル

結論をいえば、太陽光発電投資は高確率で利益を得られるケースが多い資産運用だといえます。

事実、過去に取材をした複数の投資家は、太陽光発電で安定した利益をあげています。太陽光発電を行っている投資家のインタビューは、以下記事からご参照ください。

関連記事:副業で太陽光発電投資ってどうなの?経験者4人にリアルな声を聞いてみた

こうして、太陽光発電が安定して利益をあげられる秘密は、ビジネスモデルの構造上、リスクが低いことに由来しています。どのような仕組みによって、低リスクな資産運用を可能としているのか、収支計算から読み解いていきましょう。

2.収支計算を見ればリスクの低さは明らか

では、実際にスマエネの「物件を探す」ページへ掲載されている物件を例に挙げて、太陽光発電の投資商品としての有用性について、詳しく見ていきたいと思います。

検索した物件の中から気になるページへアクセスすると、各物件の詳細な収支シミュレーションをダウンロードできるようになっています。

以下は、その中のある物件における収支シミュレーションです。

資料

資料

出所:スマエネ「物件を探す

(1)10~15年前後で投資額を回収できる

太陽光発電投資は、おおむね初期投資額を10〜15年前後で回収できる前提で設計されているものがほとんどです。

上記で挙げた物件でも、初期投資はローン利息を含めて約2,400万円の費用がかかっていますが、13年目には黒字へ転換。その後の7年間は利益を上げ続けていることがわかります。

初期投資額を一度回収してしまえば、そのタイミングで減価償却や利息の負担が大幅に軽減されることもあって、一気に利益額が増加します。資産運用を行う手段の中で、これほど投資回収の期間が早いものは他にあまりありません。

早期の投資回収は、次の資産運用へ回せるキャッシュが確保できることを意味しますので、より効率的な資産形成に貢献してくれるでしょう。

(2)年間収支が一定でありキャッシュフローが安定的

太陽光発電の収入源は、FIT制度で20年間の長期間かつ固定価格を担保された売電収入です。売電収入は、気象の変動による多少のブレや、太陽光パネルの経年劣化で減衰が生じるものの、システム容量に対しておおむね一定の発電量になります。

実際の収支シミュレーションを見ても、年間の売電収入はおおよそ230〜250万円前後とほぼ一定で、事業の総収入を読みやすいです。太陽光発電投資が優秀なのは、この収入源の安定性に加えて、ランニングコストもほぼ決まった価格になる点です。

①太陽光発電はランニングコストがほぼ一定

メンテナンス費用や保険料、固定資産税などが経費として挙げられますが、これらは年や時期による変動の懸念がほとんどありません。通常のビジネスにおいては、収入も経費も変動する不確定要素を多分に含むため、ここまで収支が固定的で安定しているという特性は異例ともいえます。

太陽光発電投資は、収入と経費の双方が一定で、非常にキャッシュフローが安定的という魅力を持っているのです。

このように、太陽光発電投資は早期の投資回収と、キャッシュフローの安定性という観点から、確実性の高い優れた資産形成の1つといえるでしょう。

3.太陽光発電に投資をして損する人の特徴とは?

不安

上記で述べたように、2019年に太陽光発電投資をスタートしても十分に収益を挙げられることがわかりました。その一方で、実際には太陽光発電へ投資したすべての人が得をしているわけではないのも事実です。

では、太陽光発電へ投資をして損をしてしまう人は、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。主な共通点としては、次の2点が挙げられます。

太陽光発電投資で損する人の特徴
自然災害を軽視して保険に未加入
相場価格をリサーチせず割高な費用をかける

(1)自然災害を軽視して保険に未加入

太陽光発電に投資して損する人の特徴として挙げられるのが、自然災害のリスクを甘く見て保険へ未加入であったケースです。

①自然災害のリスクは軽視できない

太陽光発電は屋外に設置されるため、常に自然災害の被害を受けるリスクを背負っています。

特に日本は自然災害大国といわれており、台風や地震をはじめ、さまざまな自然災害による太陽光発電所の損害事例がいくつもあります。実際に2018年の西日本豪雨では、水災による浸水や土砂崩れによって19ヶ所の太陽光発電所が被災しました。

また、2018年の1年間だけで見ても、被害報告は合計48件と決して無視できる件数とはいえません。損害保険への加入は必須だといえるでしょう。

資料

出所:経済産業省「今夏の太陽電池発電設備の事故の特徴について

関連記事:【被害画像多数】2018年度の被災から学ぶ!太陽光事業者が知るべき被害ケース3つ

(2)相場価格をリサーチせず割高な費用をかける

太陽光発電の設置にかかる費用、メンテナンスにかかる諸費用のリサーチ不足によって、割高な費用をかけてしまうことも、損失を出してしまう人の特徴の1つです。

①相場価格のリサーチは相見積りが最適

購入したい物件が、相場価格と比較して割高でないかを確認するためには、相見積りが最適な手段です。太陽光発電投資で収益化するためのキーポイントは、「初期費用をどれだけ抑えられるか」が近道の1つであることはいうまでもありません。

太陽光発電を構成している機器は、同じメーカーであっても購入する販売会社や地域が異なれば価格は一律ではありません。

そこで有効な相場価格のリサーチ方法が、相見積りです。同条件かつ見積もり時点での最新価格が出てくるので、見積もりの妥当性を判断するのにこれ以上ないリサーチ方法でしょう。

必ず相見積りをしてから検討を進めるようにしましょう。

②相見積りの比較はトータルコストで行う

相見積りを比較するときに注意しておきたいポイントが、単純に機器費用だけで安易に比較してしまうのは危険だという点です。

設置にかかる費用の種類には少なくとも以下の3つがあるため、それぞれの内訳を詳しく把握してトータルコストで比較していく必要があります。

設置にかかる費用の種類 詳細な費用の内訳
構成機器の費用 太陽光パネル、パワーコンディショナー、配線ケーブル、架台など
工事費用 太陽光発電の組み立て、ケーブル結線などの電気工事、土地の造成・基礎工事など
手続きや申請などの費用 事業計画認定や電力需給契約の手続き代行、補助金の申請代行、電力会社への工事負担金など

相見積りを販売業者から取得するときには、上記の費用内訳を意識して、細かい単位の見積りを提示するよう求めておきましょう。そうすることで、内訳レベルでの相場価格を把握できるだけでなく、価格交渉もしやすくなります。

また、見落としがちなのが保証内容やアフターサービスの契約内容です。太陽光発電の稼働後に思わぬ出費とならないよう、契約時にはこの2つのポイントもよく確認しておきましょう。

③相見積りで悪質業者の割高物件も見抜ける

相見積りをする副次的な効果となりますが、悪質な業者の高額な物件を掴まされる心配もなくなります。以前より少なくなったとはいえ、太陽光発電業界には悪質な業者が一定数いるのも事実です。

相場価格よりも明らかに高額な価格設定や、発電シミュレーションを恣意的に高くしている事例があります。そのような業者があっても、相見積りして比較をすれば適正価格でないことが一目瞭然なので、簡単に見抜けるようになります。

4.太陽光発電は2つのポイントに注意すれば損しない!

パズル

太陽光発電投資は損をするという一部の意見もありますが、実物件での収支シミュレーションを見れば損失リスクは明らかに低いことがわかります。逆に、太陽光発電は早期の投資回収とキャッシュフローの安定性という、ビジネスにおいては異例の特性を持つ優れた投資商品です。

一方で、損をしている人は自然災害のリスクや相場価格のリサーチ不足など、事業計画時の準備不足が主な原因です。損失リスクが低い太陽光発電の収益化の確実性をより高めるためにも、リスクを正しく把握して適切なリスクヘッジ策を講じておきましょう。

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