【2021年】太陽光発電投資は儲かるのか?投資家が徹底解説

コッキー

著者 コッキー

太陽光発電所6基・不動産2戸のほったらかし投資を実践。
本業+副業収益・年2400万。家族構成は、妻・長女・長男の4人世帯で子育て真っ最中の40代です。
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太陽光発電投資は、2012年から国策で始まったFIT(固定価格買取)制度を利用した投資スキームとして生み出され、急速にサラリーマン投資家などの間で広まっていきました。


FIT制度は、再生可能エネルギーの普及促進を目的として出来た制度で、認定を受ける事で、太陽光や風力で発電した電気を、20年間固定単価で電力会社に買い取って貰えるというものになります。


関連記事:【2019年】産業用太陽光発電の固定価格買取制度、その仕組みを徹底解説!


しかし、FIT単価が年々下がってきたことで、残念ながら収益性が低下してきています。

収益性が低下したきた太陽光発電投資が、2021年も儲かるのか?太陽光と不動産投資をしている投資家が徹底解説していきます。


1.太陽光発電投資の現状

2012年から始まった低圧(10kW以上50kW未満)の太陽光発電投資は、サラリーマンでも比較的取り組みやすい価格帯であったことから、投資家の間に瞬く間に波及していきます。

安定性の高い投資先、かつ利回りも11~12%と比較的高かったこともあり、スキームができた当初から、物件が出るとすぐに売れてしまうような状況でした。

当時から競争は激しく、太陽光発電の物件サイトで目ぼしい物件を見つけて、『これだ!!』と思い問い合わせを行った時には、すでに契約が決まっている様な事が多々ありました。

それから8年の歳月が流れ、2019年度には、ついに50kw未満の低圧太陽光発電の全量売電の認定が終了してしまったのです。

2020年度からは、250kw以上の高圧は競争入札へ、50kw未満の低圧太陽光発電は地域活用要件が設けられ、全量買取だった制度から余剰買取の制度へ移行となってしまいました。

関連記事:【2019年】産業用太陽光発電の固定価格買取制度、その仕組みを徹底解説!

しかし、唯一全量売電のFIT制度として残ったのが、50kw~250kw未満の高圧太陽光発電所です。

 2020年の太陽光発電のFIT単価
 低圧:10kW以上50kW未満   地域活用要件:余剰電力買取 13円/kw
 高圧:50kw〜250kw未満    固定価格全量買取 12円/kw
 高圧:250kw以上    競争入札 入札制

今後については、この50kw~250kw未満の高圧発電所が、比較的サラリーマンにも参入しやすい価格帯となって、チャンスが来ると考えています。

先日2021年の50kw~250kw未満の単価は11円と発表されました。

販売会社にヒアリングしたところ、250kw未満のパワーコンディショナーに500kwほどのパネルが載せられ、販売価格としては、5,000万円前後の価格帯で市場に出されることになりそうです。

2.2012年からの低圧太陽光発電投資の流行を振り返る

国策を利用した安定した投資先として、 特に低圧(定額出力10kW以上50kW未満)のFIT制度については、サラリーマンのお小遣い稼ぎとして、『太陽光発電投資』が流行り始めました。

なんと、約10年前の2012年には、低圧FITの買取単価が40円/kwだったのです。

●FIT単価の推移

年度 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
FIT単価 40円/kw 36円/kw 32円/kw

29円/kw

27円/kw

24円/kw 21円/kw 18円/kw 14円/kw

2012年頃の物件価格は、FIT単価40円・2,300万円から2,500万円程の販売価格で、表面利回り11~12%程度が基準で設計されている感じでした。

まだ太陽光発電投資が一般的では無かったため、その高い利回りを見た時に、詐欺的に感じた気持ちを今でもはっきりと覚えています。

そのリスクを取って投資をしてきた投資家さんたちが、今では10基・20基と所有基数を増やされています。

しかし、この頃から太陽光発電投資は安定性は高いものの、必ずしも儲かるというものでも無く、シュミレーションや施工がしっかりとした販売会社から購入できなかった場合、想定通りに発電せず思ったように儲からなかったという話も伺っています。

私は、比較的早い2014年には検討を開始し2015年には太陽光発電投資に取り組み始めましたが、最初の2基の所有で満足してしまい、拡大をして来ませんでした。

今考えると、もっとやっておけばよかったなと後悔しています。

あの時に、投資力・市場の理解力・会計力(ファイナンシャルインテリジェンス)があったら・・・と残念に思うところです。

関連記事:ファイナンシャル・インテリジェンスを身につけよう | 「金持ち父さん 貧乏父さん」日本オフィシャルサイト

ここで、素朴な疑問として考えられるものとして、『固定価格買取の単価が下がっているのになぜ儲けを出すことができるのか?』その仕組みについて説明していきたいと思います。

3.固定買取価格が下がっても太陽光発電が儲かる仕組み

太陽光発電投資が普及し始めた当初は、低圧(10kW以上50kW未満)の太陽光発電パネルの積載容量は40~60kwが主流となっていました。

一見、50kw未満じゃないじゃん。と思うかもしれません。

そうなんです。実はここがポイントで、パワーコンディショナーの定格出力が50kw未満であれば、FIT認定を受けるにあたって、パネルはいくら積載しても問題とならないのです。

そのため、販売事業者が物件の利回りを確保するために、FIT単価が下がるにつれて過積載化を進めてきました。

過積載という手法は、49.5kwほどのパワーコンディショナーに対して、太陽光発電パネルを過大に乗せる方法ですが、現在では、100~125kw程度乗せるのが主流となってきています。

関連記事:FIT価格が下がっても利益確保しやすい!「過積載」とは!?

この過積載という手法は、下記3つのメリットがあります。

  1. 雨や曇りの日に強みを発揮する
  2. 朝・夕の発電量が増大する
  3. FIT単価が低くても利回りが確保できる

また、過積載のデメリットとしては、

  1. 広い土地が必要となる
  2. 49.5kwh以上の電力ピークカットが増える
  3. 初期コストが上がる

といったデメリットがあります。

ただし、メリットを上回るほどのデメリットは無く、各社ほぼ同じような設計で販売が行われているのです。
では、FIT単価が下がり、過積載化が進んだ太陽光発電所の表面利回りを見ていきたいと思います。

4.2021年の太陽光発電の表面利回りの実態

2012年頃の表面利回りが11~12%だったと書きましたが、実際に物件の平均利回りを計算したわけではありません。

あくまでも、その時の肌感覚での利回りです。

そこで、現在の太陽光発電の表面利回りを算出するにあたって、スマエネに掲載されている関東物件の平均を計算してみました。

f:id:kokeey:20210305215226p:plain

 

【2012.3.2現在】の土地売買に限った登録物件数は23件で、表面利回りの平均を計算してみると、なんと約9.39%まで下がってしまいました。

残念ながら2012年から考えると相当下がっていますね。
先にも書いたとおり、低圧FIT単価の低下と新規全量売電のFIT認定が終了してしまった事が大きな要因となっています。

ここで嘆いていても仕方が無いので、表面利回り9.4%で儲けを出すことが出来るのか?計算していきたいと思います。

5.太陽光発電の経費削減を考える

表面利回りで9.4%で儲けを出せるのか。そのためには、経費削減の方法を考える事が重要です。

まず、太陽光発電投資において必要な経費は6つほどあります。

  1. 金利負担
  2. 除草代
  3. メンテナンス代
  4. 遠隔監視通信料
  5. パワコン待機電力料
  6. 償却資産税

    上記について、ひとつずつ経費削減法をまとめていきます。

    (1)金利負担の削減方法

    投資に取り組む際に、多くの方が銀行や信販ローンを利用して、融資で取り組む事になります。
    金利が1%変われば年間20万円近くの支出が削減されることになりますので、もっとも意識すべき経費削減項目となります。

    ではどのように金利の引き下げを行い経費を削減するのか?
    方法としては、3つ程あります。

    ①信販ローンを固定15年から変動20年にする

    太陽光発電投資に取り組むにあたって、もっとも楽でスピーディな融資は信販ローンです。
    信販ローンは、太陽光発電の販売会社と信販会社との提携状況毎に金利が異なり、一般的に、15年固定で2.2%~2.5%ほどとなっています。

    これを、20年変動で融資を受けると金利が0.3%ほど引き下げられ、更に長期の貸し出しとなるため、年間のキャッシュフローが改善します。
    個人的には、今後インフレが予測されるため変動金利は、微妙な選択肢となりそうです。

    関連記事:太陽光投資でローンを活用!融資によるメリットと融資先別の申請手順

    ②経営力向上計画または女性の創業融資を利用し公庫から低金利融資を受ける

    日本政策金融公庫は、太陽光発電所を担保とする融資で、信販ローンよりも低い利率の1.65%程度で融資を受ける事が可能です。

    そして、公庫では国の政策と連動した低金利融資制度があり、経営力向上計画を作成し、国の認定を受ける事で、金利を0.9%(令和2年度現在)引き下げられるのです。

    法人であれば、女性の創業融資の0.3%引き下げと経営力向上計画の認定0.9%引き下げの2つを認められることもあるため、1.2%と大きな引き下げを受けられる可能性があります。

    太陽光発電投資に取り組むなら、公庫を戦略的に使うことで大きな経費削減につなげる事ができます。

    ③銀行から融資を受ける

    銀行から融資を受けられる人であれば、信販ローンよりも低金利で借りられる可能性があります。

    ただし、多くの銀行において、太陽光発電に対する融資を積極的に行わなくなってきているので、一般のサラリーマンでは融資を受けることは難しくなってきています。

    (2)除草代の削減

    太陽光発電で一番大変なのは除草と言われるぐらい、管理は草との戦いです。 
    除草代を削減するには、防草シートの施工も有効です。
    私が所有する太陽光発電所のほとんどが、防草シート+砕石のセットとなっています。

    しかし、分譲物件では物件価格が上がるため、ほぼ防草シートが付帯していません。
    除草をしないとパネルに草の影がかかり発電が落ちるため、マメに草刈りを行う必要があります。

    これを削減するには安く除草を行なってくれる業者を探すか、自前で除草を行うしかありません。

    (3)メンテナンス代の削減

    最近の物件は、ほぼ遠隔監視が付帯しています。

    物件購入時にメンテナンス加入が必須でなければ、自前で点検を行ったり、また、格安のメンテナンス業者を探す事でコストを削減できます。

    (4)遠隔監視通信料の削減

    遠隔監視通信料は、格安SIMを購入し格安のプランに加入する事でコストを下げられます。 

    (5)パワコン待機電力料の削減

    パワーコンディショナーの電灯契約は、最初は必ず定額電灯契約になります。

    実は「定額電灯」契約は割高な契約となっており、従量電灯に変更し、さらに新電力会社へと契約会社を変更する事で、劇的にコストを下げることができます。

    (6)償却資産税の削減

    償却資産税の削減方法は、時代によって変わってきています。
    現在は、先端設備等導入計画の認定を受けることで、自治体によっては、償却資産税が3年間1/2~免除となるものです。

    茨城県内は、どちらかというと太陽光発電を規制の方向に入っているので、認定を受け付けていない所が多々あります。
    詳細については、自治体ごとの「導入促進基本計画」の内容を見て、太陽光が適用になるか確認する必要があります。

    こちらも、大きな経費削減につながるので、出来る限り狙いたいものです。

    以上の①~⑥の経費削減を行う事で、まだまだキャッシュフロー改善の余地があるのです。 

    6.表面利回り9.4%のキャッシュフローは?

    では、実際の経費などをすべて考えて、表面利回り9.4%の太陽子発電のキャッシュフローを計算していきます。
    まず金利を引き下げた場合を見ていきます。

    仮に物件価格を1,850万円(土地代100万円)で利回り9.4%とした場合、年間売電収益は174万円となります。

    ここから、 

    1. ①信販フルローン固定金利2.2%(返済15年)
    2. ②頭金200万円固定金利2.2%(返済15年)
    3. ③信販フルローン変動金利1.9%(返済20年)
    4. ④公庫特利B・固定金利0.95%(返済15年)
    5. ⑤頭金200万円公庫固定金利0.95%(返済15年)

      以上の5ケースで検討 していきます。

      経費については、

      • 保険料:4万円
      • メンテナンス料:13万円
      • 電気代:1,000円(新電力変更済みの場合)
      • 償却資産税:10万円と仮定(便宜上∗)

        (∗実際は3年間0円(先端設備)、4年目以降16・14・12・11・10・8・7万円と年々低下)

        以上を考慮していきます。

        (1)フルローンの場合

        金利2.2%でフルローンの場合の年間返済額は145万円となります。
        そこから必要経費を控除すると、

        174万円-145万円-27.1万円=1.9万円となります。

        キャッシュが残るか残らないかのギリギリのラインとなってきます。

        (2)頭金200万円の場合

        頭金を200万円入れた場合の年間返済額は129万円です。
        そこから必要経費を控除すると、

        174万円-129万円-27.1万円=17.9万円となります。

        まだまだキャッシュフローとしては心もとないですね。

        (3)信販フルローン返済20年 

        信販フルローンで20年返済の場合の年間返済額は111万円です。

        174万円-111万円-27.1万円=35.9万円

        キャッシュフローとしては少し余裕はありますが、金利上昇が予測される現在では、少し不安があります。

        (4)公庫で特利適用融資の場合

        公庫特利適用の場合の年間返済額は132万円です。

        174万円-132万円-27.1万円=14.9万円

        フルローンでこのキャッシュフローであれば、まあまあのパフォーマンスですが、なにかあったときを考えると不安が残ります。

        (5)頭金200万円で公庫特利適用融資の場合

        頭金200万円入れた場合の公庫融資の年間返済額は118万円です。

        174万円-118万円-27.1万円=28.9万円

        固定金利で年間29万円程のキャッシュフローが出れば、申し分のないパフォーマンスかと思います。
        ちなみに、③を除くパターンについては、15年で返済が終了するため、16年目から返済が無くなります。

        減価償却費はほぼ無いものとしてメンテナンスコストを差し引くと、毎年160万円程度のキャッシュフローが出ることになり、太陽光発電投資のラスト5年で、160×5年で800万円を手に入れることが出来ます。

        FIT制度って投資家にとってはありがたいですね。 

        ※太陽光発電の醍醐味として消費税の還付もあるのですが、詳細は割愛します。 

        仮に消費税の還付を受ける場合、3基で470~480万円ほどの還付金が受けられることになります。

        関連記事:太陽光投資家は「消費税還付」を利用しよう!メリットや申請方法を解説

        7.『太陽光発電投資は儲かるのか?投資家が徹底解説』まとめ

        太陽光発電投資は、FIT制度による20年間の安定した収益が見込める投資です。

        これまでの投資環境からすると、儲けることはかなり厳しくなってきたことは間違いありません。

        しかし、「儲かる・儲からない」かと聞かれれば、キャッシュフローの計算を示したとおり、やり方次第で儲かりますというのが答えです。

        昔の利回り10.5~11%の物件がゴロゴロしていた時とは投資環境が異なりますが、太陽光発電投資のように、20年間安定した収益を得られる投資は他にはありません。

        これまでは、フルローンで取り組めた投資先であったため、残念なところはありますが・・・

        頭金を入れる・入れない、20年間変動金利融資・15年間固定金利融資などでもキャッシュフローはかなり変わってきますが、ご自身の状況にあわせて選択することがベストです。

        私個人としては、FIT認定案件がある限り、これからも購入を進めていきたいと思います。

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