2021.06.04 Jun
更新日時:2021.06.06 Sun
【2021年】太陽光発電投資の利回り。まだ儲かる?投資家が徹底解説
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太陽光発電投資は国策の「固定価格買取制度(FIT)」を利用して20年もの間、発電した電力を固定価格で買い取ってもらえる安定性の高い投資法です。
太陽光投資と不動産投資など複数の投資をしている筆者から見て「太陽光投資は他の投資に比べて、かなりの低リスクでリターンを得られる投資」であることは間違いありません。
しかしながら、2019年に50kw未満の太陽光発電所における固定価格全量買取の新規認定終了に伴い、新たに分譲物件が増える事がなくなったことから、物件数先細り・超売り手市場化が進み利回りも低下の一途です。
投資を行う上で一番大切なことは、利回りから考えて「資産となるようなキャッシュフローが生み出せるかどうか」で決まり、生み出せなければ、それはただの「負債」になってしまいます。
今回は、太陽光発電投資が、2021年5月現在の太陽光発電の物件サイトに掲載された利回りから見て、キャッシュフローを生み出せるのか?投資家の視点から解説していきたいと思います。
目次
1.太陽光発電投資の現在の利回り
まず、太陽光発電投資をの現在の利回りを抽出するにあたって、『スマエネ』に掲載されている関東・近畿・中部の3エリアの利回りを見ていきます。
5月27日時点での物件を調査すると、
〇三大都市圏の物件数・利回り
地域 | 平均利回り | 物件数 |
関東地方 | 9.13% | 17件 |
近畿地方 | 9.32% | 15件 |
中部地方 | 9.48% | 9件 |
となりました。
固定買取価格が高く、太陽光発電投資の全盛時の物件数と利回りを知っているだけに、すべて9%台で寂しい限りです。50kw未満の固定価格全量買取がなくなったことによる、売り手市場(プレミアム化)に拍車がかかってきています。
ひょっとしたら、さらにプレミアム化が進んで、来年には8%台に突入も有り得るかも知れません。新たな制度である、こんな状況だからこそ、次のFIP制度に注目したいところです。
関連記事:【太陽光発電投資の可能性】次のFIP制度をひもとく
さて、この厳しい状況で、どうしたらキャッシュフローを生み出し、「資産」とすることができるか考えていきます。
2.太陽光発電を安く手に入れる方法はあるのか?
太陽光発電投資の制度を理解した中級者であれば、設備認定から施工の発注まで自分自身でできるのでは!?という思いが生じ、実際に多くの方が取り組まれています。その取り組みは、今までであれば可能でした。
「今まで!?」と思われますよね。
そうなんです。実際、2019年までは、全量買取の低圧太陽光発電所(50kw以下)の新規FIT認定がなされていたことにより、やる気のあるサラリーマン投資家が土地から探し、自分自身でFIT認定の申請をし、格安の施工業者を見つけることで、利回り14%や15%も可能ではありました。
しかし、現在ではFITの全量買取の新規認定は終了してしまったため、余剰買取以外FIT認定を受けることができないので、低圧全量FIT物件を探す場合は、既に認定を受けたものを太陽光発電物件サイトで探すしか方法がないのです。
関連記事:FIT制度の終了後どうなる?太陽光発電投資と制度の今後を解説!
関連記事:太陽光発電投資のFIT案件販売最終年に勝負を掛ける
50kw以上250kw未満の高圧であれば、かろうじて全量FITが残っているのですが、ちょっと投資初心者が高圧に取り組むのにはハードルが高い金額になってきます。
5,000万円程度の投資が、心理的に負荷ががかからない人であれば、ちょうど良い投資ですけどね。なかなか厳しい価格帯かと思います。
3.太陽光発電投資でキャッシュフローを生み出すには
利回りが下がってしまった現在の状況下では、出来ることと言えば、できる限り経費を削減していくこと、それから中古の発電所などを検討していくことになります。
もちろん、ソーラーシェアリングなどの全量買取制度が残っているものもありますが、よほど信頼できる事業者さんでないと、持続可能性の観点から厳しいものと考えています。
仮に、農業をメンテナンスしてくれる事業者さんが撤退してしまった場合、個人で農業を継続しないと太陽光発電を撤去しなければならなくなりますし、継続する場合でも、農業の報告をご自身でやり続けることが可能かどうかに委ねられます。そう考えるとソーラシェアリングは持続可能性が低くなり、なかなか手を出しにくいのが実情ですね。
また、中古の発電所だと物件数が少ないのもネックです。
ということで、まだ検討するだけの物件数がある、新築で検討していくのがスタンダードなのかなと思います。もちろん、中古で利回りや条件が良いものが見つけられるなら、その方向性で進んで問題ありません。
今までは、利回りも良かったので物件数を増やしていく事が主流でしたが、1件の太陽光発電所での利益確保が難しくなているため、より慎重に、集中して進めることが求められます。
経費の削減方法としては、メンテンンスの委託を考えていた場合は、自主メンテナンスに切り替えたり、保険をできるかぎり切り詰めたり、確定申告を税理士から、個人での申告にしたりと様々な方法があります。
本業に集中しつつ、ほったらかしの副業・不労所得として進められきた太陽光発電は、今後は、家業で協力して行うとか、切り詰めるところと委託するところを取捨選択し、バランスを見ながらの選択が必要になるかと思います。
時には自主メンテだったり、草刈りにおいてシルバー人材センターの活用だったり、周辺居住者と連携したりと、活用できるものはなんでも活用を考えて、アイデアを出していく必要があります。
関連記事:【2021年】太陽光発電投資は儲かるのか?投資家が徹底解説
さて、ここで考えられる経費削減方法を今一度まとめてみます。
〇経費削減の対比
一般的な支出 | 経費削減した支出 |
信販ローン | 銀行ローン |
定額電灯 | 従量電灯 |
白色申告 | 青色申告 |
火災保険(大) | 火災保険(小) |
償却資産の減免(なし) | 償却資産の減免(あり) |
キャリアSIM | 格安SIM |
外注メンテ | 自主メンテ |
消費税還付なし | 消費税還付あり |
税理士利用あり | 税理士利用なし |
全て組み合わせると、相当経費削減が図れます。
が、本業とのバランスもありますので、できること・できないことを、取捨選択していく事になります。
4.利回り9%での利益確保(キャッシュフロー)計算
それでは、実際に利回り9%でどうやって利益を確保するか考えていきたいと思います。
不動産投資の場合、30年間といった超長期融資により、利回り7%程度でも利益を確保することが可能なわけですが、太陽光発電の場合は固定価格買取期間を考えると、融資期間は20年以内となります。そういったことから、利回り10%を超えていないとフルローンはやっぱり厳しいものとなってしまいます。
では、どうしたら利回り9%でキャッシュフローがだせるのか?太陽光発電のキャッシュフローを実際に計算していきます。計算は、仮設定で2,000万円の物件・利回り9%・公庫融資を前提に話を進めていきます。
○2,000万・利回り9%・金利0.8%の場合
公庫融資金利0.8%で融資期間15年とすると、年間の返済金額は141万円となります。
利回り9%の物件の収益は年間180万円です。この時点で、たったの年間39万円しか残りません。
ここから、絶対に必要な費用として、固定資産税・譲渡取得税・遠隔通信費・待機電力費・保険があります。
それだけであれば、なんとかトントンで年間をまわすことができるかもしれません。
しかし、確定申告・草刈・メンテナンスといったのを自分でやるのも、結構な労力がかかります。少なくとも、私は本業をやりながらそういった作業をやり切る自信がありません。
特に、1,000㎡の土地の草刈を、年3回やるなんて億劫で仕方がありません。確定申告も自信がありません。
そうすると、かなり厳しい状況と言えます。
満額一括で支払えるキャッシュがあればいいのですが、そうもいきません。
そこで、頭金500万円で考えていきます。
○2,000万・利回り9 %・頭金500万円・金利0.8%の場合
頭金500万円をいれた場合の年間返済額は、106万円になります。
そうすると、収益との差額は年間74万円となります。これであれば、様々な経費を差し引いても、十分お釣りが出せますね。
500万円ほど頭金出して、まずまずのキャッシュフローでご納得いただける方であれば、稼げる投資と言えるかと思います。
5.【2021年】太陽光発電投資の利回り。まだ儲かる?まとめ
太陽光発電投資の取り組み方は、初期からするとだいぶ変わってきています。
より慎重に、より頭金が必要で、より知識が必要になります。
しかし、20年間安定的にキャッシュフローが得られる投資は、インターネット上を調べてもらえばわかるとおり、他にはありません。20年間安定して稼げるからこそ、逆にそんな儲かる投資はあるわけないと、一般的に理解が進まなかった要因でもあります。
安定的な投資といえば、通常6%も利回りがあれば御の字なのですが、太陽光発電の安定性をこの投資と強みとするならば、物件数が減り続ける今、9%も良い数字!?で、もっともっと利回りの低下(プレミアム化)もあり得るのかもしれません。
そう考えると、やはり頭金が必要だとしても、頭金さえ入れることで十分なキャッシュフローが得られ、16年目からはほぼすべて利益となる投資というのは、非常に魅力が高い投資ではないでしょうか!?
もっとリターンが欲しい人は、安定投資の太陽光発電と、リターン重視の全く別の投資を組み合わせていけば、心理的にも良い方向に働き、より投資が成功しやすくなると思います。
投資の対象となるか?ならないかは個人的な投資への考え方も影響しますので、絶対的な投資と言えなくなった今は、強力におすすめするものでもありません。
ただ、安定性抜群の投資は、他にはないものであり、今まで投機的な投資で失敗ばかりの人には、しっかり取り組めば、儲ける確率が非常に高い投資先ですので、心の安定剤としておすすめとなります。
太陽光発電投資は儲かる!?利回りは下がっていますが、間違いなく稼げて儲けられる投資先です。
ぜひ、分散投資先の一つの選択肢として、検討してみてはいかがでしょうか。
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