地盤は固いか

地盤が緩い土地に太陽光発電所を建設すると、地盤沈下が起こり、太陽光パネルを支える架台が崩れてしまう恐れがあります。
事前に「地盤サポートマップ」で確認した上で近隣の人にヒアリング、もしくは自治体の防災安全課に過去の被災履歴を問い合わせる方法が有効です。また、水はけの悪い土地も同様に架台が崩れるリスクがあります。

粘土や赤土が多い地盤の場合、念のため雨の日に状態を確認しておいた方が良いでしょう。

影を作る物はないか

南側はもちろん、物件の東側や西側の日当たりも確認しましょう。これらは朝や夕方の発電量に大きく影響します。

また、東側や西側の隣地に高い木が生い茂り、影を作ってしまうケースがあります。そのような場合、隣地の地主に伐採・剪定を依頼できるか業者に確認しましょう。

反射光は大丈夫か

近隣トラブルの代表例として、太陽光パネルの反射光があります。物件周辺に住宅がある場合、反射光が問題にならないか業者に確認しましょう。明確な答えがもらえない場合は、その物件はあきらめた方が良いです。裁判にまでもつれ込んでしまったケースがありますし、仮に裁判に勝ったとしても、その手間は膨大なものとなります。

駐車できるスペースはあるか

ほとんどの太陽光発電所は、駅から歩いていけない所にあります。そのため、自分でメンテナンスや草刈りをする場合、現地には車で行くことになるのです。

このとき、周辺に駐車できるスペースがないと大変です。駐車できるスペースが十分にあるのか確認しておくことをおすすめします。

埃が飛んでいないか

交通量の多い道路沿いだと、埃や排ガスで太陽光パネルが汚れやすくなります。また、粉塵の出る工場が近くにある場合も同じです。こういった問題を抱える場合、定期的に太陽光パネルの洗浄が必要になってきます。ただ、交通量の多い道路沿いだと、人目が多く不審者の侵入リスクが小さくなるというメリットがあることも事実。

交通量の多さをデメリットと決めつけることはできませんが、埃が飛んでいるほど洗浄の手間が発生することは覚えておいてください。

電柱が近くにあるか

太陽光発電所で発電した電気を電力会社に送るための設備工事が必要となりますが、その負担はオーナーがすることになります。近くに電柱や変圧器が無い場合、その分オーナーの負担額が大きくなります。

近くに電柱が見当たらない物件を買ってしまうと、思わぬ大出費が発生するため注意してください。

災害リスクがないか確認する

地震や津波以外の天災は、損害保険でカバーすることはできます。とはいえ、被災した発電所を復旧する間の機会ロスなどもありますし、可能な限り災害リスクは避けたいものです。そこで有効なのが、物件周辺の災害リスクを調べられる「国土交通省ハザードマップポータルサイト」。これを活用すれば「洪水・土砂災害・津波」のリスクを、ある程度予想できます。

まとめ

太陽光発電投資は日射量で決まります。とはいえ、日射量の多いエリアであっても、太陽光パネルに影ができるような環境だと、想定していた売電収入を得ることはできません。購入した後で、「失敗した・・・」と思うことがないよう、現地確認は必ずしましょう。

次のページでは、現地を確認したあとの「購入申込から売電までの流れ」について解説していきます。