施工とメンテナンスは「似て非なり」

よく「施工ができる会社なら当然、メンテナンスもできる」と思われがちですが、施工とメンテナンスは似ているようですが全く別のものと考えておきましょう。

「施工会社」とは、与えられた設計図をもとに、有資格者による指示に従って太陽光パネルや受電盤などの機械設備の設置、配線工事などを行う会社です。

もちろん、設計以外の施工や材料を使用することは発注者の許可がない限り基本的にNGです。

つまり、与えられた設計図通りのものを納品することが目的です。

いっぽう「メンテナンス会社」は、太陽光の発電設備が常に最善の状態を保つことを目的としています。

独自の点検項目を持ち、専用の点検器具を用いて、運転中の発電設備に支障をきたすような箇所を発見、改善することでトラブルを未然に防止するのです。

そこに設計図は存在せず、メンテナンス会社自身が培った経験や知識によって判断し、最善の方法をオーナーに提案します。

メンテナンス会社とは言わば「かかりつけ医」のような存在なのです。

メンテナンス会社を選ぶ際のポイント

太陽光発電の施工会社がメンテナンス事業を行っているケースは多くあります。

可能であれば施工した会社にメンテナンスを依頼すると良いでしょう。

施工した会社であれば、点検やメンテナンスの過失を他社の責任に押し付けることができません。

また、発電設備の細かいところまで把握しているので対応に時間がかからないというメリットもあります。

もし、施工会社以外のメンテナンス会社を選ぶ際は、下記のポイントと照らして選ぶと良いでしょう。

ポイント１：太陽光発電メンテナンスの有資格者が在籍している

太陽光発電のメンテナンス専門の資格があります。

信頼がおける資格に「一般社団法人 太陽光発電安全保安協会（JPMA）」が認定している「太陽光発電メンテナンス技士」と「太陽光発電メンテナンス技士補」というものがあります。その他にも「第1種・第2種の技術認定」など、太陽光メンテナンスの有資格者が在籍しているかどうかを確認することで、必要な知識や技術を備えている会社かどうかを判断することができます

ポイント２：発電所の近隣に営業所がある

落雷などによる停電や、万が一の場合には早急に復旧対応してもらわなければなりません。

そのため、メンテナンス会社が発電所から遠く離れていると対応が遅れてしまいます。できるだけ発電所に近い場所に営業所をかまえているメンテナンス会社を選ぶと良いでしょう。

ポイント３：報告・連絡・相談・提案がしっかりできる

点検やメンテナンスに関するコミュニケーションがしっかりできる会社を選ぶことも重要です。点検する日時や内容の事前連絡はもちろん、終了時も即日に電話やメールで丁寧に報告してくる会社はオーナーも安心できます。

分かりやすい報告書や提案書など、常にオーナ側に立った姿勢で対応してくれるメンテナンス会社であれば、長期にわたって任せることができます。

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