メーカー保証について

太陽光パネルやパワーコンディショナなどの電気機械設備にはメーカー保証が付いています。

物件購入の際は、すべてのメーカー保証書を必ず受け取り保証内容を確認しておくことが大切です。また、保証書は重要書類として紛失しないように大切に保管しておかなければなりません。

メーカー保証には「製品保証」と「出力保証」の2種類がある

太陽光発電設備のメーカー保証には「製品保証」と「出力保証」に分けて保証しています。

製品保証

部品の不具合などによって正常に製品が機能しない場合に適用される保証です。

保証期間はメーカーによって様々ですが10年程度が一般的です。

ただし、以下のような場合は保証が適用されません。

・製品を改造した場合
・メーカーが推奨する環境以外の場所や使い方をした場合
・自然災害による故障やトラブルなど

出力保証

太陽光パネルによる発電出力がいちじるしく低下した場合に、無償で新しい製品と交換してくれる保証です。
保証期間は20年程度と長期にわたって設定されているものが多いので安心です。

保証の適用を求める際は、発電量が低下していることが証明できるデータの提示が必要となります。

また、自然災害など外部から受けた損傷によるものは保証の対象にはなりません。

自然災害などの損害に備える

メーカー保証の解説でもお分かりのように、自然災害によって起こった損害に対してメーカーは保証しないため、保険会社の損害保険に加入する必要があります。

太陽光発電設備に適した損害保険は主に下記のようなものがあります。

・動産総合保険
・地震保険
・火災保険
・賠償責任保険
・売電収入補償

動産総合保険・地震保険

動産総合保険は、火災や落雷、風災など主に天災による損害の補償に加え、盗難や飛来物によって被った損害まで含めて補償される保険です。

ただし、地震に起因する損害は補償されないので、地震による損害を心配される方は別途、地震保険に加入しておいたほうが安心です。

保険の掛け金は、動産総合保険と地震保険のセット加入で50kWの発電所であれば年額50,000円～80,000円程度と見込んでおくと良いでしょう。

火災保険

火災保険は動産総合保険の補償内容と似ていますが、盗難や飛来物による損害に対して補償がなく、その代わりに電気・機械的事故による損害が補償されます。

賠償責任保険

賠償責任保険とは、発電所で発生した事故によって第三者のモノや人に被害を与えてしまった場合に補償される保険です。掛け金がそれほど高額ではないので、加入して損はないでしょう。

売電収入補償

保険会社によっては万一のトラブルの際に、発電が停止してしまった間の売電収入を補償する特約を設けています。

保険会社によって補償内容は似ているものの微妙な違いがありますので、詳しい内容は各保険会社の資料を比較して検討すると良いでしょう。

また、万一に備えておきたい損害保険ですが、ありとあらゆる保険に加入してしまうと収益を圧迫してしまい投資としてのうま味が減少してしまいます。太陽光発電所がある場所の特性と照らして、想定される自然災害に備えることが賢明です。